ロッテ4位指名 関東第一の甲子園準V右腕・坂井遼 最速151キロ直球磨きドジャース・由伸超え誓う
スポニチアネックス / 2024年11月19日 6時3分
【目指せ!イチロー&由伸 24年ドラフト下位指名】甲子園準V右腕は大きな夢を抱いてプロの世界に飛び込む。ロッテからドラフト4位指名を受けた関東第一の坂井遼(はる)投手(18)は、最速151キロのストレートが最大の持ち味。U18日本代表としても活躍した本格派は、憧れの選手にドジャース・山本由伸(26)の名を挙げ、将来的な「由伸超え」を誓った。
少年の夢はデッカい方がいい。10月29日。指名あいさつを受けて湧いた実感。坂井は「そこを目標として、それを超えられるような選手になれたら」と昨オフ、総額3億2500万ドル(決定時のレートで約462億円)で契約し、ドジャースのワールドシリーズ制覇に貢献した山本に続く躍進を力強く誓った。
一番の魅力は直球。ロッテ・榎康弘アマスカウトディレクターも「力強く投げてホップして、高めで空振りが取れる」と称賛する。山本と同様、球速以上に感じられる直球や切れのある変化球が魅力の坂井は「腕のしなやかさだったりは自分も見習いたいと思ってる。由伸選手の練習方法とかを取り入れられたらなと思っています」と目を輝かせた。
もちろん高卒1年目から1軍で活躍できるほど、プロが甘い世界だとは考えていない。「地道に順序を踏んでいけたらと思っています。真っすぐとスライダーには自信があるので、その2つの球種を磨いて、あともう一つ球種をつくって、2年後、3年後には1軍のマウンドで投げたい」。新たなステージに立つ姿を思い描く。
千葉県・富里市出身で、小学生の時は本拠地となるZOZOマリンでの試合に足を運んだこともある。周囲からも「ロッテに行ってほしい」という声が多かったが、ドラフト当日は“地元球団”からの指名に驚きを隠せなかった。
ロッテについては「声援が大きいのと、良い投手が多い」というイメージがある。投手出身でメジャー経験もある吉井監督には「勝てる投手になりたいので、そこを教わりたい」と話した。地元出身の未来のエース候補。その胸は希望に満ちあふれている。(大内 辰祐)
≪「代表を球界する…」スター性を感じる初々しい受け答え≫
【記者フリートーク】甲子園に2度出場し、3年夏は準優勝、U18日本代表としてアジア選手権にも出場して準優勝に貢献した。
取材慣れしているのだろうと思っていたが、指名あいさつ後、報道陣に囲まれた坂井は実に初々しかった。最初の質問で心境を問われると「少しずつ実感が湧いてきているので、もう一回気を引き締めて、悪いことはしないように、関わらないように気をつけていきたい」。おそらく誰かから「浮かれちゃダメだよ」とか、日常生活についての助言があり、それを自分に言い聞かせていたため、つい口にしたのだろう。就職が決まった普通の高校生のような言葉に思わず笑みがこぼれた。
ただ「代表を球界する…。球界を代表するような投手になりたい」と、決めゼリフを間違え、言い直した。本人は痛恨の思いだったかもしれないが、強気のマウンドとは違った姿に好感度アップ。未来のエース候補はスター性も兼ね備えているようだ。
◇坂井 遼(さかい・はる)2006年(平18)5月8日生まれ、千葉県富里市出身の18歳。小学5年から富里リトルスターズで野球を始め、富里中時代は江戸川南ボーイズでプレー。関東第一では1年秋からベンチ入りし、甲子園に2度出場。1メートル78、78キロ。右投げ右打ち。
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