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【筑後鷹】22年ドラフト1位イヒネ・イツア 勝負の3年目へ「来年は1軍に出る。それだけです」

スポニチアネックス / 2024年11月19日 6時3分

メディシンボールを投げるソフトバンクのイヒネ(撮影・岡田 丈靖)

 22年ドラフト1位で指名され、今季2年目を終えたソフトバンクのイヒネ・イツア内野手(20)が来季に懸ける意気込みを語った。今季は2軍デビューを果たしたが、ウエスタン・リーグ82試合出場で打率・177と苦しんだ。最大の課題は打撃の向上。9月には集中してバットを振り込んで飛躍の糸口をつかんだ。来季3年目こそは俊足、強肩など抜群の身体能力を開花させる。

 このままでは終われない。勝負の来季3年目へ向け、イヒネはユニホームを泥だらけにしながら15日に打ち上げた筑後ファーム施設での秋季キャンプを完走した。

 「(キャンプは)バッティング、守備、全部を底上げすることがテーマだった。(オフは)来年に向けた行動をしっかり取っていけたら」

 愛知・誉で甲子園出場はなかったが、高い潜在能力を評価されて22年のドラフト会議で1位指名された。昨年1年目は7月に左手親指を骨折した影響もあり、公式戦の出場はなかった。2年目の今季は2軍で82試合に出場したが、打率・177と苦しんだ。目標だった1軍デビューはならず「できたことは全然ないです。うまくいかない一年でした」と悔しさをにじませる。

 ただ、飛躍の兆しは見せた。9月は2軍本隊を離れ、みっちりと4軍で鍛え直す打撃強化月間に充てた。成果が出たのは10月8日の韓国・NCダイノスとの練習試合(みずほペイペイドーム)。3安打3打点と本拠地で躍動した。「いいものをぶつけられたと思います。9月はいろんな人に助けてもらいながらでした」と周囲のサポートに感謝する。

 野手部門を統括する関川浩一野手コーディネーターは「一番の彼の目的である2軍で経験をさせることは十分できた。強化月間を設けたり、来年に向けた準備はできた」と順調な成長曲線を描いていると話した。「笹川が同じような感じで一気にきた」と続け、今季4年目での1軍デビューを皮切りに日本シリーズにも2試合に出場して初安打、初盗塁を記録した笹川のような飛躍を期待。「来年スタート位置に上がってくれたら。どれだけ成長するか」と楽しみにしている。

 背番号36は「来年は1軍に出る。それだけです」と短い言葉に力を込めた。ドラフト1位の才能が開花する日をファンは待っている。 (杉浦 友樹)

 ○…イヒネは今季2軍戦に遊撃で80試合出場したが、20失策を記録した。松山2軍監督は「もう少し基礎練習を繰り返してやればエラーは半分になる」と指摘。土台がしっかりすれば能力を発揮できるとみている。秋季キャンプ最終日には「楽しくない、面白くない練習を根気よく続けるのが一番成長する。頑張るしかない」とハッパをかけていた。

 ◇イヒネ・イツア 2004年(平16)9月2日生まれ、愛知県出身の20歳。小3で野球を始める。誉では1年秋からベンチ入りし、2年秋からレギュラーも甲子園出場はなし。高校通算18本塁打。22年ドラフト1位で指名され、ソフトバンクに入団。2年間で1軍出場なし。両親はナイジェリア出身。背番号36。1メートル84、78キロ。右投げ左打ち。

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