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広島ドラ5菊地 父の命名「王様」に由来するハルン 2メートル右腕は野望もビッグ

スポニチアネックス / 2024年11月19日 5時48分

仮契約を結んだ広島ドラフト5位の菊地(撮影・沢田 明徳)

 広島からドラフト5位で指名された千葉学芸・菊地ハルン投手(17)が18日、千葉県成田市内のホテルで入団交渉に臨み、契約金3000万円、年俸500万円で仮契約を結んだ。NPBの日本選手としては歴代最高タイの身長2メートルを誇る最速149キロ右腕は大きな野望を明かした。<1>新人王<2>奪三振王<3>王者。自身の名前の由来となった「王様」のごとく、“3つの王”を目指す。

 菊地は2メートルの長身と同様に大きな野望がある。名前の「ハルン」はパキスタン人の父が名付けた。同国の国王が由来。その名のごとく、“3つの王”へ決意を示した。

 「自分の力がどれだけ通用するのか楽しみ。努力して、活躍できるような選手になりたい。新人王を獲りたいですし、(優勝も)してみたい。真っすぐで押して、格好いいので自分も(奪三振王に)なりたい」

 ドジャースで、ワールドシリーズ制覇に貢献した大谷、オリックス・山下に憧れを抱いていた。後者も23年に獲得した新人王を最初の目標に据えた。

 「憧れの選手に追いつけるように死に物狂いで努力して、1年目から勝負できるように頑張りたい」

 最速149キロの直球と落差のあるフォークが武器だ。早期の活躍を目指して今年8月からは肉体改造にも本格着手。ウエートトレーニングと走り込みで鍛え、食事では大好物の白米を毎食2合平らげるなど、体づくりに余念がない。この成果は既に数字にも表れており、体重は104キロから110キロまで増え、直球の平均球速も140キロ前後から145キロまで上昇。成長著しいが、「全体的に鍛えて、これからもっとスタミナを上げていきたい」と向上心を大切にする。

 理想の投手像は強い直球で三振を取れる速球派。自信のある制球力を生かすためにも、球威向上を目指している。球速の目標は160キロとするが、「出力が大事」と現在は体の使い方を重要し、奪三振王に向けてわが道を突き進む。

 「高校では(優勝したことが)なくて、中学生の時は全国大会で3位でしたが、自分はあまり出ていなかった。(頂点に)いつかはたどり着きたい」

 最高の景色を見たい――。何度も味わった悔しい経験を糧に、次のステージでは、チームを王者に導く活躍を期した。「(身長では)注目されると思うので、野球で目立てるように頑張っていきたい」。恵まれた体格を生かし、球界を代表するビッグな投手に成り上がる。 (長谷川 凡記)

 ▽長身のプロ野球選手 身長2メートルは日本選手トップでこれまで3人が在籍。第1号は1955年巨人入団の馬場正平。なお、60年に「ジャイアント馬場」のリングネームでプロレスラー転向後の身長は2メートル9だった。以降は長らく“大台”に達する日本選手は現れなかったが、2020年ドラフトで巨人5位指名の秋広優人と育成8位指名の阿部剣友がともに2メートルで話題になった。

 ◇菊地 ハルン(きくち・はるん)プロフィル

 ☆生まれ&サイズ 2007年(平19)1月21日生まれ、千葉県市川市出身の17歳。2メートル、110キロ。靴は31センチ、服は4Lを着用。右投げ右打ち。

 ☆球歴 幼稚園年少から野球を始め、中学時代は佐倉シニアに所属し、巨人ドラフト1位・石塚裕惺(花咲徳栄)とチームメート。千葉学芸では1年夏からベンチ入り。甲子園出場はなし。

 ☆趣味 トレーニング、ドラマ観賞。

 ☆好きな芸能人 長澤まさみ。

 ☆長身損得 得はどこにいても目立つ。損は背が高すぎて、天井や頭上の障害物によくぶつかること。常に頭上を気にしながらの生活。

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