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NHK 大相撲中継冒頭で北の富士さんを追悼 7月にVTR出演も解説復帰かなわず

スポニチアネックス / 2024年11月21日 13時13分

2006年、解説席で笑顔を見せるNHKのゲスト解説を務めた星野仙一さん(当時阪神SD)と北の富士勝昭さん

 ◇大相撲九州場所12日目(2024年11月21日 福岡国際センター)

 12日目を迎えた大相撲九州場所を中継したNHKが、20日に82歳で死去したことが分かった元横綱で相撲解説者の北の富士勝昭さん(本名・竹沢勝昭=たけざわ・かつあき)を追悼した。

 NHKは午後1時からBSでの大相撲中継の冒頭で、同中継でこれまで的確な解説と歯に衣着せぬ発信で視聴者の支持を集めていた北の富士さんの訃報を受けて追悼。経歴を紹介した上で、実況の大坂敏久アナウンサーが「日本相撲協会の退職して以降は、この中継で現役力士の取組について解説していただきました」と説明。

 解説の甲山親方(元幕内・大碇)は「やはり北の富士さんといえば歯に衣着せぬ解説でね。力士に対して愛情のある解説をしてくださっていましたので、相撲ファンのみなさんもね、お茶の間のファンのみなさんにも人気があったと思いますし、非常に残念ですね」としのんだ。

 そして午後3時10分からのNHK大相撲中継でも、太田雅英アナウンサーが「私たち大相撲中継のスタッフ一同、ここでは語りつくせないほどの思い出とご指導をいただきました。みなさまに愛された北の富士さんをこういった形でお伝えすることになりまして残念です」と時折言葉を詰まらせながら追悼。

 この日解説を務めた阿武松親方も「本当にびっくりしましたね…本当に残念です」とコメントし、名解説で人気を博した北の富士さんの訃報に角界では悲しみの声が広がっている。

 北の富士さんは昨年3月の春場所から体調不良で解説を休養していたが、今年7月の名古屋場所初日のNHK中継にVTRで出演し力士たちにエールを送っていた。

 北の富士さんは1974年7月に引退した後、年寄「井筒」を襲名。井筒部屋を起こしたが、77年の九重親方(元横綱・千代の山)の死去に伴い九重部屋を合併。師匠として千代の富士、北勝海の2横綱を育てた。

 98年初場所後には理事選挙に絡む騒動もあって相撲協会を退職。同年の春場所からNHKの大相撲中継の解説者を務めた。忖度のない力士たちへの叱咤激励、的確な解説で人気に。2000年からNHK専属解説者になった元小結舞の海秀平氏とのやり取りも度々話題になっていた。

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