【大谷翔平と一問一答】今季採点「ほぼ満点に近い結果」指揮官との関係性「何年かプレーしている距離感」

ドジャース・大谷（撮影・沢田　明徳）

　大リーグ機構（MLB）は21日（日本時間22日）、今季のMVPを発表し、ナ・リーグは大リーグ史上初の「50―50（54本塁打、59盗塁）」を達成したドジャースの大谷翔平投手（30）が2年連続3度目の選出となった。

　指名打者専任の選手としては史上初、両リーグでの選出は1961年にレッズ、1966年にオリオールズで獲得した通算586本塁打のフランク・ロビンソン以来史上2人目の快挙となり、再び大リーグの歴史に名を刻んだ。3度目のMVP受賞は大リーグ史上12人目となった。

　昨年のMVP発表の際にはソファに座り、愛犬デコピンを初公開して大きな話題を呼んだ。今年は2月に結婚を発表した真美子夫人、デコピンとともにMVP受賞の知らせを受け、満面の笑みを見せた。取材に応じた大谷は「ドジャースの一員の一人として代表してもらったと思っている。それくらいみんなでつかみ取った。シーズンもそうですし、ポストシーズン、WSもみんなでつかみ取ったものだと思っています」と喜びを語った。

　MLBネットワークに出演後は、報道陣向けの電話取材にも対応した。一問一答は以下の通り。

――今回3度目の満票受賞について。

「本来はピッチングもして、オフェンス面も出続けてというのがやりたいこと。自分に課せられている仕事だと思っているんですけど、それができないと決まっていた。オフェンス面でそれを補えるくらい、1年目ということもあったのでしっかり活躍したいと思っていた。こういう形でみなさんに評価してもらえて光栄、凄くうれしい気持ちでいます」

――手術してリハビリしていると思うが、今のリハビリ状況は？

「スタートから投げる、打つというのを目標に動いています。ただ、見通しよりも状態が良くなかったので、時間がどの程度かかるかは分からないですけど、今はできることとしてはもちろん開幕を目指しています」

――個人ではどういうふうに真美子夫人とデコピンと世界一を祝ったのか？

「ロサンゼルスのセレモニーが終わった後にすぐ手術だったので、本当に時間がなかった。その日からここまであまり何もできずに、ベットでじっとしていました」

――WS優勝できたことを含め3度目のMVP受賞はまた特別な感じか？

「チームとして特別な結果を出した年に個人としてもこういう風に評価をしてもらえたのは特別です。今後の励みにもなると思うので、引き続き来年以降もチームとしても個人としても頑張りたいと思います」

――ドジャースから高い期待を求められていたと思うが、個人として自分の期待にはどこまで達したか？

「今年でいえばほぼ満点に近い結果だった。チームとして結果を出したというのは、満点に近い要因かなと思っています。高い期待の中で結果を出していくのは、チーム全体としてプレッシャーがかかる中で、監督もそうですし、フロントもそうですけど、1年間ストレスが懸かる中で難しいシーズンだったなと思う。来年以降ますますそういう気持ちが強くなると思いますけど、さらにそれを越えていけるように頑張りたいと思います」

――2年連続満票受賞については？

「初めてこのリーグに来て、他のチームも自分のチームも素晴らしい選手がいる中でこれだけ評価してもらえたのはうれしいですし、今後の励みになる。来年以降頑張りたいという気持ちにさせてくれました」

――新しいロバーツ監督のもとでプレーしたが、関係性などは？

「監督との関係性は数カ月で何年かプレーしている距離感というか。そんなに壁をつくる監督ではないですし、本当に数カ月で心地よくプレーできる環境があったと思う。本当にいい関係性で1年間いい結果を出せて終われたと思います」

――佐々木朗希とはこのオフ話したか？

「去年も（侍ジャパンの）チームメートとして1年間やってきた。（山本）由伸もそうでしたけど、シーズン中も特に関係なくプレーした選手とは連絡を取ったりしているので、友達の一人として自然に話していた感じですかね。彼の意見は尊重していますし、どこのチームを選んでも彼なら素晴らしい成績を残せると思います」

――シーズン中で印象に残ったことは？

「一番緊張したのはデコの始球式ですね。思い出に残っているのはポストシーズンが決まった試合かなと思います」

――現在のリハビリの状況は？

「今は主に可動域を広げていく作業をしている。もう抜糸も終わって傷口は閉じているので、今日のさっきから体幹トレーニングと下半身トレーニングがスタートしました」