【プレミア12】侍ジャパン井端監督「チームを救ってくれた」 牧の決勝グランドスラムを称える

＜日本・ベネズエラ＞試合後、牧（左）をねぎらう井端監督（撮影・光山　貴大）

　◇WBSCプレミア12　スーパーラウンド第2戦　日本9―6ベネズエラ（2024年11月22日　東京D）

　「ラグザス　presents　第3回WBSCプレミア12」で大会連覇を目指す野球日本代表「侍ジャパン」は22日、スーパーラウンド2戦目（東京ドーム）でベネズエラと対戦し、9―6で勝利。2連勝で24日の決勝進出へ王手をかけた。2点を追う6回に同点に追いつき、牧秀悟内野手（26＝DeNA）が今大会で自身1号となる左越え満塁弾を放った。

　東京ドーム観衆の声援が牧に注がれた。2点を追う6回。1死から坂倉が右中間ソロを放ち、1点差に追い上げた。その後もしぶとくつないで2死満塁から栗原が押し出し四球を選んで同点に追いついて迎えた牧の打席。右腕ガルシアの1ボールからの2球目、高めに浮いたスライダーを左翼席中段に運んだ。打球の行方を見る必要もない完璧な当たりだった。牧は一塁ベンチへ向けてバットを放り投げ、両手を挙げて喜びを爆発させた。今大会初アーチが値千金のV弾となった。「デスターシャ！」。大会7連勝となる大きな1勝をたぐり寄せた。

　井端監督は「3点とって、2回、3回と（天を）とれるところでとらないと、こういうふうな形になってしまう。あのへんがとれてくると楽になったのかなと思いますけど。坂倉選手がホームランを打って、2アウトからどんどんつないで、最後は牧選手が仕上げてくれたというところで、非常に有効なホームランでしたし、チームを救ってくれた」と称えた。

　この日のデーゲームで台湾が米国に勝利し、ベネズエラと台湾は1勝1敗、米国は2敗となった。侍ジャパンは、23日のデーゲームで行われるベネズエラー米国戦で米国が勝てば決勝進出が決まる。ベネズエラが勝った場合は、ナイターで行われる台湾戦次第となるが、現状では圧倒的な優位に立っている。

　井端監督は「1度やってますし、相手がどのような戦力というのも把握している。チーム一丸となって戦っていけたら」と前を見据えた。