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二所ノ関親方の九州場所総括 「守の琴桜」「攻の豊昇龍」らしさ全開だった相星決戦 14勝は立派の一言

スポニチアネックス / 2024年11月26日 4時32分

<大相撲九州場所千秋楽>はたきこみで豊昇龍(左)を破る琴桜(撮影・成瀬 徹) 

 大相撲九州場所で初優勝した大関・琴桜(27=佐渡ケ嶽部屋)が千秋楽から一夜明けた25日、福岡市東区の部屋で会見し、祖父の元横綱・琴桜と同じ鳥取県出身の石破茂首相からメッセージが届いたことを明かした。日本出身横綱誕生の期待が高まる中、本紙評論家の二所ノ関親方(元横綱・稀勢の里)は14勝での優勝を高く評価。初の綱獲りに挑む初場所(来年1月12日初日、両国国技館)へ大きな期待を寄せた。

 28年ぶりに15日間のチケットが完売した納めの場所を盛り上げたのは千秋楽まで優勝を争った琴桜、豊昇龍です。相星決戦は両者の良さが存分に発揮された相撲でした。

 豊昇龍の投げのタイミングは絶妙でした。並の力士なら間違いなく投げ捨てられたでしょう。それを決めさせなかった琴桜の粘り。前には出られませんでしたが、「守の琴桜」のらしさ全開でした。

 最近は12、13勝の優勝ラインが多かった中で14勝は立派の一言。以前とは見違えるような強さで安定感が光りました。場所前の二所ノ関一門の連合稽古でもいい動きでしたし、場所中は体の張りもあった。内容も伴っていましたね。守り一本から脱却し、随所に攻めで圧倒する場面もありました。今場所のような相撲を取り続けていければ右肩上がりとなるでしょう。ダブル綱獲りで豊昇龍というライバルがいるのもプラスに働くはず。楽しみは多いです。

 豊昇龍はいつになく攻めの姿勢がうかがえました。うまさに加え、強じんな足腰を生かした粘りや多彩な攻めは他の追随を許しません。ただし、それを生かすも殺すも正攻法を貫けるかにかかっています。たらればですが、琴桜戦も投げを打たず正攻法でいったら…、の思いです。10月の秋巡業から精力的に稽古をしていたと聞きます。巡業からの流れをうまく場所に結びつけた印象です。

 逆に巡業離脱の誤算があったのが大の里でした。新大関の重圧もありましたが、調整の重要性を痛感したことでしょう。先場所に続いて敗れた阿炎、若隆景対策など勉強になったことは少なくありません。悔しさを今後につなげないと大関の地位も危うくなります。関脇以下では若隆景の強さが目につきました。ケガで下がってから強くなって戻ってきた印象で、まだ伸びしろはあるとみています。 (元横綱・稀勢の里)

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