藤井竜王「くろしおで新宮まで…」 竜王戦第5局前夜祭 佐々木八段は花束贈呈の少年から…
スポニチアネックス / 2024年11月26日 19時21分
将棋の藤井聡太竜王(22)=王将など7冠=に佐々木勇気八段(30)が挑む第37期竜王戦7番勝負第5局は和歌山市の和歌山城ホールで27日から2日間の対局が始まる。対局場検分が行われた26日、両者は同市の重要文化財・不老橋や玉津島神社を訪れた。その後、同市内での前夜祭に臨んだ。
ここまでの対戦制関は2勝2敗。勝者が竜王獲得へ王手をかける重要対局となった。
藤井はあいさつで鉄道ファンらしく、大阪から乗車した特急「くろしお」を取り上げた。「本当は新宮まで乗り通したかった。またの楽しみとしたい」と語り、地元ファンの歓声を受けた。そして、「改めて3番勝負になった。気持ちを新たに、盤上に集中して2日間全力を尽くしたい」と決意表明した。
一方の佐々木はあいさつの前の花束贈呈で、プレゼンターを務めた地元の将棋ファンの少年から第4局で採用した作戦が素晴らしかったと称賛されたと明かした。早繰り銀を5段目へ進め、藤井陣へ圧力を加えた新手。つまり早繰り銀から腰掛け銀の新構想で快勝していた。
「構想が素晴らしかったと。また、そういった将棋が指せればいい」。11月15、16日の第4局から1週間あまり。「作戦の準備をしてきた。体調もバッチリです」と力強かった。
開幕から先手番が制し合って第5局の先手は藤井。同じく藤井が先手だった第1局は角換わり腰掛け銀だったが、第3局は佐々木のダイレクト向かい飛車。居飛車党の佐々木が居飛車相手に飛車を振るのは2017年以来7年ぶりだった。
戦型選択の主導権を握りやすい先手の藤井だけでなく、佐々木も第3局、第4局でも積極的に主張を作りにいっているだけに、1日目午前からその出方が注目される。対局は27日午前9時から和歌山城ホールで行われる。
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