「ふてほど」流行語大賞 磯山晶P感慨「地上波で働き34年…適切と不適切の狭間が変わったと体感」
スポニチアネックス / 2024年12月2日 14時53分
年末恒例の「2024ユーキャン新語・流行語大賞」(現代用語の基礎知識選)が2日に発表され、俳優の阿部サダヲ(54)主演で今年1月期に旋風を巻き起こしたTBS金曜ドラマ「不適切にもほどがある!」の略称「ふてほど」が年間大賞に選ばれた。ドラマを手掛けた磯山晶プロデューサーが授賞式に登壇し、
ドラマ関連ワードが大賞に選ばれるのは、2013年に大賞に輝いたTBS日曜劇場「半沢直樹」の名ゼリフ「倍返し」以来、11年ぶり。主演の阿部サダヲは「正直、“ふてほど”って自分たちで言った事は一度もないんですけど(笑)」と暴露し会場の笑いを誘いつつ、「ドラマ全体が評価されたということ。ありがとうございます」と笑顔を見せた。
磯山氏は「この度はこのような素晴らしい賞を、本当にありがとうございます」と感謝。「ふてほど」放送終了後にTBSを退社し、現在は米国のコンテンツ・プラットフォーム「Netflix」と契約したが「地上波で働いて34年…“適切”と“不適切”の狭間が変わったな、と自分ですごく体感した」と、これまでの歩みを振り返り「このようなドラマが作れて、そしてこのような評価をいただけて、とても嬉しいです」と笑顔を見せた。
さらに、磯山氏は同作公式Xでも「名誉と歴史のある流行語大賞のしかも年間グランプリをいただきました。誠に光栄です」と喜びを言葉に。受賞については「ビックリ」したといい、「『こんなこと本当にあるんですねえ』と宮藤さんとも阿部さんとも言い合ってます。本当に『時をかけるダメ親父』にしないで良かったです!(直前まで決めてた仮のタイトルです)」とユーモアたっぷりに続けた。
「ふてほど」は、宮藤官九郎氏がオリジナル脚本を手掛けたヒューマンコメディー。主人公は1986年(昭和61年)から2024年(令和6年)にタイムスリップしてしまった“昭和のダメおやじ”体育教師の小川市郎(阿部サダヲ)。彼の“不適切”な言動がコンプライアンスで縛られた令和の人々に考えるヒントを与えた。
毎回、昭和と令和のギャップなどを小ネタにして爆笑を誘いながら、「多様性」「働き方改革」「セクハラ」「既読スルー」「ルッキズム」「不倫」「分類」、そして最終回は「寛容」と社会的なテーマをミュージカルシーンに昇華。コンプラ社会に押し付けがましくなく一石を投じる宮藤氏の意欲的な筆が冴え渡り、SNS上で大反響を呼んだ。
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