【柔道】パリ五輪銀・村尾三四郎が28年ロス五輪へ再始動「スタートしたい」GS東京大会

＜柔道グランドスラム東京直前公開練習＞取材に答える村尾（撮影・藤山　由理）

　柔道のグランドスラム（GS）東京大会（7、8日、東京体育館）に出場する男子90キロ級パリ五輪銀メダルの村尾三四郎（JESグループ）が5日、東京都北区の味の素ナショナルトレーニングセンターで取材に応じ、五輪以来約4カ月ぶりの実戦復帰へ「コンディションも調整も順調。来年の世界選手権金メダルに向けてスタートしたい」と語った。

　五輪はパリ大会が初出場だった村尾は順調に勝ち上がって決勝ではラシャ・ベカウリ（ジョージア）と対戦。試合序盤に技ありを奪ってリードしたものの、中盤以降に技ありを2つ許して逆転負けを喫した。日本に帰国後は8月末には本格的な稽古を再開。「モヤモヤが消化できずに練習した。（五輪で）金メダルを獲っていたらたぶん出ていないが、銀だったので早く戦いの場に戻りたかった」と明かした。

　28年ロサンゼルス五輪での金メダル獲得に向けて、新境地を開くための取り組みも始めている。昨年8月ごろに左膝を故障した影響で、五輪までは練習にも制限をかけていたことを告白。その上で「左膝が悪く、かばう技が多かった。完治は近づいている。担ぎ技もやってみたりしている」と話し、進化を図っていることを明かした。

　大会後の今月21日には、五輪や世界選手権と同じ混合団体戦で争われる欧州クラブ選手権（フランス・モンペリエ）にパリ・サンジェルマンの一員として出場を予定している。パリ五輪の男子100キロ超級で2大会ぶり3度目の優勝を果たしたテディ・リネール（フランス）のチームメートとして闘う予定でもあり、「日本とは違う経験になる。プラスになれば」と話した。