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新潟 総失点数59は昨季から19点増加 プレスのズレが要因

スポニチアネックス / 2024年12月13日 4時33分

今季新潟を指揮した松橋監督

 【データで読み解くJトピ】新潟は、20チームで戦った今季のJ1を10勝12分け16敗の16位で終えた。総得点44は昨季よりも8点増えた一方で、総失点59は19点増。さらに被先制試合23がリーグ最多タイ、逆に先制試合12はリーグ最少など、Jリーグ公認データ「J STATS」で苦戦した要因を検証した。

 今季目を引くのはリーグで5番目に多かった失点数だ。終盤戦がわかりやすく、4連敗を含む最後の9試合は19失点して3分け6敗の勝ちなしで順位を下げた。昨季は最後9試合を6失点で4勝5分けの負けなしで順位を上げただけに、対照的な結果となった。

 失点がかさんだ大きな要因はプレスのズレ。松橋監督が9日の総括会見で「ハイプレスで奪ってから攻撃権を獲得するのは強みだった。その目線がそろわなくなってきた」と話した。前半戦からその兆候はあった。5月の神戸、浦和戦は早い時間に先に失点して、盛り返そうと前から奪いにいく前線と、中盤より後ろが連動できずスペースを与えて失点を重ねた。それが終盤戦に如実に表れた。

 守備面ではタックル数がリーグ最下位。CBI(クリア、ブロック、インターセプトの合計)は15位といずれも昨季より下げた。球際で強さを発揮できない場面が目立ち、6月の川崎F戦、8月の磐田戦は終了間際の失点で引き分けに終わった。

 被先制試合が23とリーグ最多タイだったのも痛かった。「ボールを持つチームなので0―0、リードした状況だと相手も出てこざるを得ない。それを利用してスペースを使うのはリードしている場合により良さが出る。それが少なく、勝てなかった原因でもあった」とMF藤原は言う。

 ボール平均保持率は昨季とほぼ変わらず56・6%で2位。ボールロストは昨季12位から6位。アタッキングサード(ピッチを3分割した最も敵陣側)のプレー数も5位と上位にいる。松橋監督が「理念は変えないが手法は変えないといけない」と言うように、クロス数は昨季の18位から9位に上がり、新たな攻撃も見せた。

 しかし、シュート数は昨季4位から12位に落ち、シュート決定率は16位の11・6%だった。先制試合数はリーグで最も少ない12。先制できず、早い時間帯に先に失点する難しい展開の試合の多さが、ゴール前の質を落とす要因になった。

 

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