【甲子園ボウル】立命大QB竹田剛 DeNA1位指名の兄・祐と歓喜の「1番」2ショット

＜甲子園ボウル　法大・立命大＞　DeNAドラフト1位の兄・祐（左）に祝福される立命大・竹田剛（撮影・大森　寛明）

　◇三菱電機杯第79回毎日甲子園ボウル　立命大45―35法大（2024年12月15日　甲子園球場）

　多くの言葉は必要ない。司令塔として勝利へ導いた立命大QB竹田剛（3年）のもとへ、プロ野球・DeNAからドラフト1位指名された兄・祐（三菱重工West）が笑顔で駆け寄る。学生日本一QBとドラ1位選手による「1番」の2ショット。祐は「2人並んで、取り上げてもらうのが夢でした」と声を弾ませ、剛は「竹田家、今年はすごいですよ」と笑った。

　アルプスで観戦した兄の目に、弟の成長は手に取るように感じられた。それはTDパスを2本決めた前半でなく、ファンブル、インターセプトしても、心を立て直してオフェンスをリードした後半。「あれで、ダダっと流れが悪くならないのが良かった」。勝負師の目線で、兄は評した。

　1年前、剛は関学大戦でファンブルして甲子園を逃し、祐はドラフト漏れを経験した。「兄が朝早く起きて走っている姿を見て、頑張らないと、と思った」と剛は述懐し、「弟のプレーは刺激になります」と祐も素直に口にする。挫折からの栄光。努力する者は、やっぱり報われた。