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広島ドラ1佐々木が鉄人ロード歩む 金本氏もつけた背番10初お披露目「持ち味は長打力と勝負強い打撃」

スポニチアネックス / 2024年12月18日 5時49分

背番号10のユニホームに袖を通した広島ドラフト1位の佐々木(撮影・岸 良祐) 

 広島は17日、広島市内のホテルで育成を含む新人8選手の新入団会見を開いた。ドラフト1位・佐々木泰内野手(21=青学大)は、背番号10のユニホーム姿を初披露。かつて金本知憲氏(本紙評論家)が広島時代につけていた番号で“鉄人ロード”を突き進む覚悟を示した。新井貴浩監督(47)も期待を寄せる大器が大きな壁に挑む。

 佐々木はレジェンドの背中を追う決意を固めた。球団から授かった背番号は10番。その番号を見てカープファンなら金本氏を思い浮かべるだろう。同じ思いを持つ金の卵は偉大な大先輩を目標とする覚悟を決めた。

 「(背番号10は)金本さんのイメージが凄く強い。背番号10と言えば、佐々木泰だと思ってもらえるようなプレーヤーになりたい。持ち味は長打力と勝負強い打撃。チャンスで自分に回ってきたら必ず打ってくれるという思いにさせるので、その期待に応えられるように頑張りたい」

 「鉄人」の異名を持つ金本氏は現役時代に無類の勝負強さを誇った。広島時代の00年にトリプルスリー(打率・315、30本塁打、30盗塁)を達成。1492試合連続フルイニング出場の世界記録を樹立するなど数多くの偉業を成し遂げた。「凄いライナーでスタンドインしたり、投手の横を抜けても、左中間に抜けていくような鋭い打球を打っている印象がある」。02年生まれのルーキーにもレジェンドの勇姿は脳裏に焼き付いていた。また、強靱(きょうじん)な肉体もお手本とする構えだ。

 「自分も、この肩のケガまでは、今まで一度も(ケガをしたことが)なくて、体の強さも売りにしてやってきている。年間を通して戦い抜ける体を、また一からつくりたい」

 11月の明治神宮大会では守備の際に左肩を脱臼。現在は打撃練習を控え、下半身強化に重きを置いた自主トレに励んでいる。「金本さんのように勝負強く、体も強く、息の長い選手になって、チームの中心で引っ張っていけるような存在になってもらいたい」。自身も同じように現役時代は金本氏の背中を追いかけてきた新井監督も後継者候補となる金の卵に期待を寄せた。

 同世代には楽天ドラフト1位・宗山(明大)、青学大でしのぎを削ったロッテ同1位・西川らが存在する。しかし佐々木には対戦を熱望する投手がいる。「高橋宏斗投手と対戦したい。チームとしても個人としても負けてしまったので、その借りを返したい」。県岐阜商2年秋の東海大会決勝で高橋宏擁する中京大中京に敗れた。「会心の当たりは打てなかった」。当時は右腕相手に2打数1安打。屈辱はプロの舞台で晴らしてみせる。(長谷川 凡記)

 【佐々木に聞く】

 ――現在の心境は。

 「自分の背番号と、名前が入ったユニホームを見て、カープに入団できるんだという思いが強くなって、うれしさが増した」

 ――目指すタイトルは。

 「一番はホームランに対する思いが強い。将来的には本塁打王のタイトルを獲れる打者になりたい」

 ――将来はどんな選手になりたいか。

 「メジャーで活躍されている元広島の鈴木誠也選手のように、球団を代表するような長距離砲になれるように頑張りたい」

 ――同世代の存在もモチベーションや刺激になる。

 「中日の高橋宏斗投手はWBCにも行っていて、同じ大学の西川(ロッテ1位)や明大の宗山(楽天1位)も、侍ジャパンのトップチームに入っていた。刺激をもらっていたので、追い越せるように頑張りたい」

 ◇金本 知憲(かねもと・ともあき)1968年(昭43)4月3日生まれ、広島県出身の56歳。広陵、東北福祉大を経て91年ドラフト4位で広島入団。00年にプロ野球史上7人目のトリプルスリー達成。02年オフにFAで阪神移籍。03、05年のリーグVに貢献し、04年打点王、05年セMVP。ベストナイン7度。99年から10年にかけて大リーグ記録を上回る1492試合連続フルイニング出場を達成。11年途中まで続いた1766試合連続出場は歴代3位。12年引退。通算2578試合で打率.285、476本塁打、1521打点。16~18年阪神監督。18年野球殿堂入り。右投げ左打ち。

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