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「ライオンの隠れ家」完結 まさかの…初回の「あのセリフ」が伏線だった!実は何度も登場していた映像

スポニチアネックス / 2024年12月21日 7時7分

金曜ドラマ「ライオンの隠れ家」第11話。それぞれの未来へ――ハイタッチする美路人(坂東龍汰、左)、洸人(柳楽優弥)(C)TBS

 俳優の柳楽優弥(34)主演のTBS金曜ドラマ「ライオンの隠れ家」(金曜後10・00)最終回が、20日に放送された。サスペンス要素で視聴者の心をつかみ、後半にかけて登場人物それぞれの境遇や心情をクローズアップした巧みな演出とキャストの熱演が話題を集めた注目作。涙を誘う感動のラストに、視聴者からは「過去放送回」に登場したセリフに関する考察が飛び出した。

 <以下、ネタバレあり>

 柳楽が演じているのは、坂東龍汰演じる自閉スペクトラム症の弟・美路人のために生きる真面目で優しい市役所職員・小森洸人。2人で暮らす兄弟が佐藤大空(たすく、5)演じる謎の男の子「ライオン」と出会い、ある事件に巻き込まれていくオリジナルのサスペンスで、先の読めないオリジナルストーリーと、豪華キャストの演技が光る話題作。

 第10話のラストで、洸人(柳楽)がいなくなった。第11話は、美路人がライオンや愛生(尾野真千子)とともに探し回るが見つけることができず…。「自分のことが面倒くさくなった、嫌いになったから家を出て行ったのではないか」と考える美路人。一方、東京にいた洸人は、家庭の事情で中退せざるを得なかったかつて通っていた大学を訪れる。そして、子どもの頃からのさまざまな思い出が脳裏をよぎる。美路人に伝えたかった正直な気持ち…家族への想いが洸人を動かした。

 全11話を通して、病気や障害のある兄弟姉妹がいる「きょうだい児」の生活を緻密に描いてきた同作。柳楽と坂東がその生活と心情の機微を、表情と演技で見事に表現してきただけに、ラストの展開は視聴者の心を魅了した。

 これまで「きょうだい児」として、自身の思いを犠牲にして美路人のために行動してきた洸人の本音が明かされた最終回。美路人のために、自身の「小説家になりたい」という夢を諦め大学を中退したが、心の奥底では才能あふれる美路人に嫉妬していた部分もあった。

 そんな洸人を“解放”したのは、美路人とともに見た「ウミネコ」の姿だった。

 10月11日に放送された第1話で、洸人が“凪のような生活”を「同じ毎日を淡々と繰り返している」と語っているシーンで、洸人が「あっカモメ」とウミネコを発見する。動物に詳しい美路人はすかさず「違います。カモメ科のウミネコです」と訂正。洸人が「海じゃないんだけどねえ…」とため息をつくと、美路人は「海じゃなくても、ウミネコはウミネコです。どこを飛ぶかはウミネコの自由です。ウミネコだって違う景色見たいときあります」と語る。

 そして時は経ち、最終回。この美路人の言葉を思い出した洸人が、「何が正解なのかは分からない。だけど、僕は、違う景色を見てみることにした」と、一歩を踏み出す。

 同作において、「ウミネコ」は一つのキーワードになっていた。これまで、何度もインサートとしてウミネコの映像が映し出されてきた。

 サスペンス展開における“伏線”はもちろん、登場人物の心情も全話を通してつながるよう、緻密に描かれたことが発覚した最終回。ウミネコを通じた初回から最終回へのつながりに、ネット上には「ウミネコの習性も全て伏線だったんだな」「3人それぞれの旅立ち、青空を自由に飛ぶ3羽のウミネコのシーンで終わるところも最高」「人は皆ウミネコのように生きる権利がある。そのためには人にやさしい社会を作ること。自分もそうありたい。たくさんの気づきや温かい気持ちをもらったドラマ」「毎話ラストに鳴くウミネコがこんな形で伏線回収されるとは!」と、感動する声があふれた。

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