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橋下徹氏 検事の恫喝的な取り調べ“検察なめんなよ”映像公開に「もう今は時代が変わっている…」

スポニチアネックス / 2024年12月22日 13時7分

橋下徹氏

 元大阪市長で弁護士の橋下徹氏(55)が22日、フジテレビ「日曜報道 THE PRIME」(日曜前7・30)に出演。大阪地検特捜部が捜査した業務上横領事件で無罪が確定した不動産会社プレサンスコーポレーション(大阪市)の山岸忍元社長(61)が国家賠償を求めた訴訟について言及した。

 20日に大阪地裁で開かれた弁論では、特捜部検事が山岸氏の元部下を取り調べた際の録音・録画データが再生された。映像には、当時特捜部に所属していた田渕大輔検事(52)が「ふざけんな」「検察なめんなよ」などと罵倒し、机を叩き様子が収められていた。

 閉廷後の記者会見で山岸氏は「検察の見立てに合わないから怒って、うそをつかせていた」と田渕検事の取り調べを批判。「検事個人の問題ではなく、検察組織が改革をしないといけない」と訴えた。

 山岸氏は学校法人の土地売却資金21億円の横領を共謀したとして、19年に特捜部に逮捕、起訴された。大阪地裁は共謀があったとする元部下らの供述の信用性を否定。21年に山岸氏に無罪を言い渡し、確定した。

 番組では、田渕検事の恫喝的な取り調べ映像を放送。橋下氏は「(取り調べを受けている山岸氏の元部下は)容疑者でもない。最終的には無罪になっているんですよ」と言いつつ、「ただですね、僕らの世界というか司法の世界では、これが当然のことで、むしろ検察の中ではこういう取り調べをやって自白を取った検察官が評価される、そういう組織なんです」と指摘。

 そのうえで、「たしかに昔の時代はこういうこともあったのかも分からないけれども、もう今は時代が変わっている。映像がこうやって表に出たというのは僕は大変いいことだと思う。検察官はちょっと感覚をあらためないと、もう時代が変わったんだから」と言い、「推定無罪です。裁判が確定するまでは。その推定無罪の相手に対してどう取り調べをするのか。検察官とか警察官からすると“そんなきれいごと言ってたら自白取れないだろ”と言うだろうと思う。でも、もう時代が変わって自白を重視するのではなく証拠をいかないと」と強調。

 そして、「その代わり、僕は証拠を重視するのであれば警察側、検察官側、いわゆる捜査機関側の方におとり捜査とか盗聴とか、そういう新しい捜査の武器を与えた上でこういう取り調べをしていくというバランスを取った制度を、政治家、国会議員にちゃんとつくってもらいたいですね」と提案し、再び「検察官はこれを当然だとまだ思っている人が多い。これはあらためないと」と述べたていた。

 ◇大阪地検特捜部の横領無罪事件 大阪府の学校法人の元理事長が不動産会社プレサンスコーポレーション(大阪市)の山岸忍元社長らと共謀し、法人の土地の売却手付金21億円を横領したとして、大阪地検特捜部に2019年に逮捕、起訴された。21年の大阪地裁判決は、山岸氏の関与を認めた元部下の供述を「虚偽の可能性が高い」と判断し、山岸氏に無罪を言い渡し、その後確定。山岸氏は22年に違法な取り調べがあったとして国に7億7000万円の損害賠償を求めて地裁に提訴した。

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