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KONISHIKI「ラブを贈りたい」 腎臓提供受けた妻と病室で手をつなぎ、ハグしながら「頑張ろうね」

スポニチアネックス / 2024年12月24日 5時20分

退院会見でツーショットの撮影に応じるKONISHIKI(右)と妻の千絵さん(左) (撮影・小田切 葉月)

 大相撲の元大関・小錦でタレントのKONISHIKI(60)が23日、神奈川県鎌倉市の湘南鎌倉総合病院で会見を開き、妻の千絵さん(48)から腎臓提供を受けて移植手術を受けたことを明かした。

 手術は今月4日、準備を含め6時間に及んだと説明。同日に腹腔鏡(ふくくうきょう)手術で腎臓を摘出した千絵さんは、すでに退院。KONISHIKIはこの日退院し「嫁の腎臓もらって99・9歳まで生きられることになりました。今はそばじゃなくて“中”にいる。嫁に感謝です」と笑った。同席した千絵さんも「無事に終わって良かった」と安堵(あんど)の表情を見せた。

 約8年前から慢性腎不全に悩まされ、今年6月に仕事で訪れた米シカゴで体調が悪化。現地の医師からは「飛行機に乗ったら死ぬ」と言われ、心臓も15%ほどしか機能していなかったという。8月には心臓の状態もより悪化したため、移植が必要だと判断。手術可能かどうかを1週間かけて検査し、先月20日から入院していた。

 会見に同席した腎臓病総合医療センター腎移植外科部長の大久保恵太氏(45)によると、その時点で3~5リットルの水や老廃物が体内にたまり、倦怠(けんたい)感や味覚障害を訴えていたという。術後の経過は良好で「免疫治療を続けないといけないが、健康的な生活を送れる」と話した。

 KONISHIKI自身、千絵さんの腎臓を受け入れることに葛藤があったという。それでも「嫁からは手術を“やれ、やれ”と言われていた」と振り返り、手術に踏み切った。関係者によると、手術前の入院中は同じ病室で過ごしており、手術直前には2人で手をつなぎ、ハグをしながら「頑張ろうね」と励まし合っていたという。

 クリスマスイブ前日の退院となり、この日の会見にはサンタクロースの格好をして登場。報道陣から「贈り合いたいクリスマスプレゼントは?」と問われると、KONISHIKIは「俺はプレゼントをもらったからね」とニヤリ。それでも「いつも伝えてるけど、それ以上のラブを贈りたい」とのろけ、千絵さんも頬を赤らめた。04年に再婚した2人。20年連れ添った夫婦の絆は、さらに強く結ばれた。 (小田切 葉月)

 ≪日本の生体ドナー「ラッキーなこと」≫臓器を提供する人は「ドナー」と呼ばれ、移植には(1)脳死や心停止となったドナー、(2)生きているドナー(生体ドナー)の2つに分けられる。日本臓器移植ネットワークによると(1)の場合、世界の臓器提供数を人口100万人あたりの臓器提供者として比較すると、日本は米国の40分の1程度しか提供がないという。(2)は原則的に親族に限定された上、自発的な提供の意思がない限り手術は行われないという。今回、KONISHIKIは千絵さんから生体ドナーになったため手術を行うことができた。大久保氏は「ラッキーなこと。移植を望む全ての方ができるわけではないので」と語った。

 ≪夫婦で移植手術 武蔵川親方ら≫夫婦が手術を受けた病院は、17年に武蔵川親方(元横綱・武蔵丸)(53)が妻の雅美さんから提供を受けて腎臓移植を行った実績がある。千絵さんは「提供することに最初は不安がありましたが、武蔵川親方の手術をしていたのが大きかった」と、臓器提供の決断の決め手になったと話した。その他の夫婦間での臓器移植としては、今年1月に亡くなった電撃ネットワークの南部虎弾さん(享年72)が、19年に妻の由紀さんから腎臓移植を受けている。

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