元世界王者の伊藤雅雪氏「本当にシーソーゲーム」IBF世界Lフライ級2位決定戦で勝敗を分けたのは…
スポニチアネックス / 2024年12月24日 20時1分
「トレジャーボクシングプロモーション」代表で元WBO世界スーパーフェザー級王者の伊藤雅雪氏(33)が24日までに「トレジャーボクシングプロモーション」公式YouTubeチャンネルを更新。15日に実施されたIBF世界ライトフライ級2位決定戦について語った。東洋太平洋同級王座も懸けられた試合は東洋王者でIBF4位タノンサック・シムシー(24=タイ)がIBF同級7位で元WBO世界ミニマム級王者の谷口将隆(30=ワタナベ)を12回判定2―1(116―112、115―113、113―115)で下した。
ダウンシーンこそなかったものの、試合は目が離せない展開が続いた。タノンサックは2回あたりから距離を詰め、右ストレートを主体に左右ボディーや右アッパーも含め手数を出して、やや優勢に進めた。初回に左ボディーなどをヒットした谷口は8回あたりから左を上下に打ち分けて逆襲。11回にタノンサックが右を効かせて連打するなど最終盤に再び攻勢を印象づけた。
伊藤氏は「タノンサックは強かった。パンチがあるし、いざという時の回転力も凄かった。谷口について僕はモロいイメージを持っていたけど今回は(試合後も)“効かなかった”と言っていたし、いい精神状態でリングに上がったと思う。試合前から“とにかく1ラウンド1ラウンドに集中”と言っていた。充実しているし、そういう人は倒れない」と見応えのある内容だったことを指摘した。
その上で「本当にシーソーゲームだった。俺の中で(採点は)谷口の1ポイント勝ちか、ドローでもいいぐらい。でも派手なパンチはタノンサックの方だった。(それを受けた)谷口は効いていないだろうけど、バランスを崩したりして。そうなるとタノンサックにポイントがいきやすい」と解説した。
タノンサックは20年11月に当時のWBA世界ライトフライ級スーパー王者・京口紘人(ワタナベ)に挑戦するはずが、京口らの新型コロナ感染により試合は中止された。今年4月に東洋太平洋同級王座を獲得し、今回2度目の防衛に成功。今後更新されるIBF世界同級ランクで2位に入る。現在のIBF王者は矢吹正道(LUSH緑)で、同1位にクリスチャン・アラネタ(フィリピン)がつけている。
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