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大学生の海外挑戦のチャンスが拡大!全日本大学ゴルフスーパーリーグが全米ゴルフコーチ協会と提携

スポニチアネックス / 2024年12月26日 5時3分

GCAAと事業協力の協定書を交わした全日本大学ゴルフスーパーリーグの和田理事長(右から3人目)とGCAAのウィル・グリーン会長、阿部副理事長(右)、GCAAのダスティン・ロバーツCEO(左)  

 世界へ羽ばたく道が広がった。日大、東北福祉大、早大などの強豪校により結成された一般社団法人全日本大学ゴルフスーパーリーグ(UGSL)は、このほど全米ゴルフコーチ協会(GCAA)と提携を結んだ。双方が運営に携わる試合にチームや選手を派遣し技術面のレベルアップや国際交流の深化を目指す。日本の学生団体がこうした契約を結ぶのは画期的で、GCAAが実施している年間最優秀選手などの表彰制度も導入する。学生ゴルファーの文武両道での活躍がより充実していきそうだ。

 ××   ××

 新時代の扉が開かれた。

 全日本スーパーリーグの和田光司理事長(日大監督)と阿部靖彦副理事長(東北福祉大監督)は、12月8日から3日間、米国ラスベガスで開催されたGCAAの定例総会を訪れ、事業協力の協定書に調印した。

 それに合わせて全日本スーパーリーグは、GCAAに団体として加盟する手続きを行った。今後は共同でトーナメントを開催し、両団体が運営に携わる大会に選手やチームを派遣。学生ゴルファーの技術の向上に加え、国際親善に努めていくことを確認した。

 和田理事長は「GCAAのメンバーに加われたことを光栄に思います。これから日米の架け橋になれるように努力していきたい。お互いに協力し合って、大学ゴルフのレベルアップを図っていきたいと思います」と話した。

 GCAAは総勢821人の会員を擁する米国屈指のコーチ組織だ。名門スタンフォード大やUCLA、テキサス大、アリゾナ州立大、アイビーリーグのコロンビア大をはじめとする667大学のコーチ、そしてジュニアの指導者らがメンバーに名を連ねる。1958年の設立以降、ジャック・ニクラウス、フィル・ミケルソンら数多くの名選手を学生時代に支え、長年に渡って米ゴルフ界の発展に貢献してきた。

 そのトップのウィル・グリーン会長は「世界を見渡しても大学ゴルフをしっかりとオーガナイズできている国は米国と日本くらいしかない。その両国がこうして一緒に協力して、いろいろなことができるのは素晴らしいことだ」と今回の提携を喜んだ。

 既に両団体は、9月に静岡県三島市のグランフィールズCCで開催されたパンパシフィック大学ゴルフスーパーリーグで協力体制を構築。26年には双方の有力大学による対抗戦をハワイで実施する準備も進めている。

 さらに、GCAAが運営する国際大会のパーマーカップなど、世界アマチュアランキングのポイント付与率が高いトーナメントへの出場や、UCLAなどの有力大学が主催する大会への招待など、日本から海外の試合に参戦する機会が今まで以上に広がることになる。

 今後はそうしたさまざまな日米の交流が深まっていくことになるが、その中でも特に注目されているのが、GCAAが実施している年間最優秀選手、最優秀チーム、最優秀新人などの表彰制度の導入だ。

 もともとGCAAは、大学チームや学生の活動を評価し、表彰することを目的として結成された経緯を持つ。その評価手法は長い年月を経て豊富なノウハウが蓄積されており、基になるデータの活用法もシステム化されている。

 ただ、そうした表彰制度はこれまで日本の学生ゴルフ界にはなかった。そこで、全日本スーパーリーグは今回の契約を期にGCAAの全面的なサポートを受け、新たに「全日本大学ゴルフスーパーリーグ・アワード」(仮称)を立ち上げる方針だ。

 GCAAのダスティン・ロバーツCEOは「我々に手助けできることがあれば、喜んでサポートします。どんなデータを集めてどのような評価をすればいいのか、我々には長い経験と実績があります。我々が持っている統計プラットホームを日本流にアレンジして使うこともできます。何か確認したいことがあれば遠慮せずに聞いてもらいたい」と協力を惜しまない姿勢だ。

 GCAAの表彰には(1)年間最優秀選手(男女各1人)(2)優秀チーム(第1、第2カテゴリー、男女各5人)(3)男女優秀新人(各5人)(4)男女最優秀コーチ、アシスタントコーチ(5)学業成績優秀チーム、個人(6)シチズンゴルファー(学業、ゴルフ、市民活動の総合評価)などのカテゴリーがある。

 全日本スーパーリーグはこれらの表彰対象の分類を参考にしながら、制度づくりに着手する予定だ。

 近年の学生スポーツは、学業との両立が以前にも増して求められている。そうした時代の流れの中で、学業面の評価にスポットライトが当てられることは、ゴルフと勉強の“文武両道”を目指す学生にとっては大きな励みになるはずだ。

 ロバーツCEOは「どのカテゴリーの表彰であっても、それを授賞した経験は、学生が社会に出る時に必ず役に立ちます」と話す。

 試合で活躍する選手は多くの人の目にとまりやすい。ただ、学生ゴルファーが輝く舞台はコース上だけではない。競技で頑張る者もいれば、大会の運営や学生ゴルフ連盟の仕事などで活躍する者もいる。そうしたすべての学生ゴルファーを公平に評価し、表彰するシステムが稼働するようになれば、日本の学生ゴルフ界はさらに活気づくはずだ。

 「試合以外で頑張っている学生はたくさんいます。そういう学生を表彰することで、その成長を促し大学ゴルフが良くなっていけば良いと思っています」と和田理事長と阿部副理事長は口をそろえて、その狙いを語る。

 昨年のパンパシフィック大学ゴルフスーパーリーグ・プレ大会の開催をきっかけに深まった全日本スーパーリーグとGCAAの信頼関係。日米の指導者が共鳴し、ゴルフ界の発展を願って実現した今回の提携は、学生たちの未来を明るく照らすものになりそうだ。

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