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甲斐拓也 坂本勇人らに連絡「何かあったら何でも聞いてきて」巨人の印象は「若い選手が力つけている」

スポニチアネックス / 2024年12月26日 13時37分

<甲斐巨人入団会見>会見に臨む甲斐(撮影・光山 貴大)

 ソフトバンクから国内フリーエージェント(FA)権を行使して巨人に移籍した甲斐拓也捕手(32)が26日、都内で入団会見を行った。阿部慎之助監督(45)が現役時代に背負った背番号10を託される新天地での決意を語った。契約額は5年15億円(金額は推定)。

 報道陣約50人、テレビカメラ7台が並んだ会見に同席した吉村禎章編成本部長は「甲斐君に対しては阿部監督が捕手出身で、捕手目線で見た素晴らしさ、私も国際大会で戦った。世界を相手にしても周りを見る冷静さ。甲斐選手の良さは私たちも同じ。獲得に至った」と獲得に至った経緯を説明した。

 オレンジ色のネクタイ姿で登壇した甲斐は「今回、移籍に際し、とても熱いお言葉を阿部監督からいただき、胴上げするために気持ちを新たに頑張っていく。本当に光栄なことだと思う。気持ちをあらたにもう一度、スタートするという気持ちでいます。(ネクタイは)この日に合わせてきました。これは後輩からプレゼントしてもらった」と話した。

 阿部監督は「今年最後のビッグニュースになると思います。こうして入団会見に出席できて、とても興奮している。うれしく思う。たくさん、甲斐選手にいろいろなことをきいてあげてください」とあいさつ。「率直に来ていただけて、本当にフロントのみなさん、僕もうれしい気持ちとほっとした気持ちがあった。日本を代表するキャッチャーですし、競争して切磋琢磨してチーム力が上がると思う。すごくいい刺激になることだと思う」とチーム内競争の活性化に期待した。

 会見前に連絡を取った相手についても言及。「(坂本)勇人さんだったり、丸さん、長野さん、(岡本)和真。連絡して“よろしくお願いします”と。“何かあったら何でも聞いてきて”と言ってもらった」と話した。

 また、巨人の印象については「若い選手が力をつけている印象。投手陣にしても力のある投手がいると交流戦でも感じた。捕手として、一番はチームが勝つことだと思っている。バッテリー間のコミュニケーションだったり18.44メートルの空間を大事にしたい」と話した。

 12月上旬に福岡市内で行われた巨人との交渉で、同席した阿部監督から熱い言葉を投げかけられた。「ジャイアンツの司令塔になってほしい。捕手というのはグラウンド上の監督だと思っている。司令塔は必要だし、君にはできる。背番号10が似合うと思うし、俺の思いを引き継いでほしい」。憧れの存在でもある指揮官から現役時代に背負った背番号を提示され、“捕手・甲斐”の必要性を強く訴えられた。「球団に必要とされて、求められて入団するドラフト1位の人たちって、凄いうれしいんだろうなって感じました」と心を揺さぶられた交渉でのやりとりを、そう振り返っていた。

 甲斐は入団の決め手について「阿部監督ですね。それが間違いなく、自分の中で決め手、決断の一つかなと思います。(交渉では)グラウンドでは監督なんだと、原さんにも言われて阿部監督自身もそう思っている。そういう役割。司令塔としてもらいたいと。10番を受け継いでほしいと。そういう言葉をいただいた。物凄くうれしい言葉でもあり、重くのしかかる言葉でもあるなと思いました」と説明した。

 ソフトバンクでは正捕手を担うようになった2017年から4年連続日本一を経験。ベストナイン3度、ゴールデングラブ賞7度など輝かしい実績を持つ。リーグが変わり、球界随一の伝統と人気を誇る新天地でも重圧をはねのけるだけの活躍が期待される。

 ◇甲斐 拓也(かい・たくや)1992年(平4)11月5日生まれ、大分県出身の32歳。楊志館から10年育成ドラフト6位でソフトバンク入団。13年オフに支配下昇格。17年に正捕手となるとベストナイン、ゴールデングラブ賞を初受賞。同年から20年の日本シリーズV4に貢献し18年はMVP。今季8月31日のロッテ戦では育成ドラフト出身では初の通算1000試合出場を達成した。日本代表としては21年東京五輪と23年WBCで優勝。1メートル70、87キロ。右投げ右打ち。

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