井岡と再戦マルティネス 熱発で公開練習ドタキャン アクシデントにも井岡陣営は冷静「視察予定なかった」

＜マルティネス練習公開＞囲み取材に応じるロドリゴ・カラブレッセトレーナー（撮影・五島　佑一郎）

　◇WBA世界スーパーフライ級タイトルマッチ　王者　フェルナンド・マルティネス　12回戦　同級6位　井岡一翔（2024年12月31日　大田区総合体育館）

　前WBA世界スーパーフライ級王者の井岡一翔（35＝志成）とダイレクトリマッチに臨む同級王者フェルナンド・マルティネス（33＝アルゼンチン）が26日、都内のジムで公開予定だった練習を急きょ欠席した。

　本人に代わりマネジャー兼トレーナーのロドリゴ・カラブレッセ氏（50）が対応。マルティネスがこの日の早朝に37・8度の微熱が出たことを明かし「私たちはトロピカルな気候のところから日本にきたことで寒さの影響を受けてしまった。マルティネスは今日来られない。申し訳ない」と謝罪した。

　マルティネスは母国アルゼンチンでフィジカルトレーニングを行ってから、米マイアミで約4週間の強化合宿を行っていた。井岡と13年の大みそかに対戦経験のある元IBF世界ライトフライ級王者フェリックス・アルバラード（ニカラグア）らと実戦練習を重ねてきたが、26～28度の同地から真冬の日本に来たことで体調を崩したという。ただ減量への影響もなく、リミットまで残り約2キロだと主張した同氏は「今日は寒さをしのぐために大事を取らせた。私たちがしっかり面倒を見るので必ず試合ができると思っている。パーフェクトだ」とサムアップした。

　さらにはマルティネス陣営は試合の戦略についても話す余裕ぶり。7月7日に東京・両国国技館で行われた、井岡との2団体王座統一戦では3―0の大差判定勝ち。初回から前に出るアグレッシブな姿勢を見せ、王座を統一したが「前回のようにアグレッシブに1ラウンドから行くことはしない。戦い方は井岡選手次第。カウンターを狙うようにゆっくりした立ち上がりになる」と予告。20日の来日時、“10回KO宣言”した本人同様、再戦への自信を伺わせた。

　一方の井岡陣営もアクシデントにも動じなかった。対応した二宮雄介マネジャーは「元々視察に来る予定はなかったので何の問題もありません」と意に介さず。試合への影響についても「相手陣営は大丈夫だと言っているし、本人もホテルの部屋で動いていると聞いている。問題はないです」と冷静に話した。

　31日の興行はABEMAで無料生配信される。