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【高校ラグビー】悲願の花園初勝利! 1年生が躍動し、近大和歌山が歓喜のノーサイド

スポニチアネックス / 2024年12月28日 11時19分

<近大和歌山・坂出第一>前半、先制トライを挙げた伊藤はチームメートに祝福される(撮影・井垣 忠夫)

 ◇全国高校ラグビー大会1回戦 近大和歌山29ー7坂出第一(2024年12月28日 花園ラグビー場)

 ついに勝った。ノーサイドの瞬間に、近大和歌山の選手が喜びを爆発させる。チームをまとめるFL田中珂偉主将(3年)がこぶしを握りしめた。94回大会での初出場から花園5連敗中。未勝利だったチームに新たな歴史を刻んだ。

 坂出第一(香川)との花園未勝利校対決。田中大仁監督は「運動量とつながりで体格をカバーし、FW、BK一体となってアタックをかけたい」と語っていた。FWの平均体重では10キロ近く差をつけられていたが、スクラムやラインアウトでも互角に渡り合った。

 新しい力が初勝利の原動力になった。前半9分に敵陣5メートル付近のスクラムから左展開し、WTB伊藤吏雄(1年)が先制トライ。和歌山大会の決勝でも先制トライを決め、勢いに乗せた1年生が躍動。前半16分にも伊藤吏は50メートル6秒7のスピードで左サイドを突破し、連続トライを決めた。

 伊藤吏の父は近鉄ライナーズでもプレーした真一さん。中学時代にともに堺ラグビースクールに通ったLO山崎功士朗、FL安村蓮大朗と一緒に和歌山でラグビーに取り組むことを決意。通学に2時間かけながら、花園1勝のために練習に汗を流してきた。

 2回戦にも勝利すれば、聖地で正月を迎えることができる。伊藤吏も走り続けることしか考えていない。

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