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【高校サッカー】金沢学院大付、全国1勝の裏にドジャースマイナー元トレーナーの存在「石川から世界へ」

スポニチアネックス / 2024年12月29日 20時26分

金沢学院大附の旭大和ストレングスコーチ

 ◇第103回全国高校サッカー選手権1回戦 金沢学院大付0―0(PK4―3)鹿児島城西(2024年12月29日 神奈川・Uvanceとどろきスタジアム by Fujitsu)

 初出場の金沢学院大付(石川)が鹿児島城西を0―0からのPK戦の末に下し、2回戦進出を果たした。全国1勝に貢献したのが、石川県出身の旭大和ストレングスコーチ(38)だ。米大リーグ・ドジャースの主にマイナーで約3年間のトレーナー経験を持つ異色のスタッフが選手の成長をサポートしている。

 試合中の金沢学院大付ベンチ裏。控え選手のウオーミングアップをサポートしているのが、旭コーチだ。PK戦の末にもぎとった白星を見届けると、取材エリアで安堵(あんど)の表情を見せた。

 「石川から世界へ」

 この言葉を目標にトレーナー活動に励んできた。地元の遊学館高を卒業後、単身で渡米し、オレゴン州立大でスポーツ科学を専攻するなど米国に約8年間滞在。ドジャースに通訳として入団し、主にマイナーでトレーナー業と兼務した。

 帰国後、金沢学院大付サッカー部の理念「石川県から世界へ羽ばたく選手を育成する環境をつくろうよ」に共感し、7~8年前からチームをサポートするようになった。最先端スポーツ科学の視点でデータに基づき、選手へアドバイス。具体的な助言内容や指導については「言ってしまうと、相手に知られて試合に影響が出るから」と詳細を伏せつつ、こう伝えた。

 「フィールドプレーヤーの場合はスプリントスピードを試合中にいかに出すか。それを練習でドリルする。あとは切り替えのスピード。これらを全部、GPSで測定しながら助言している」

 専用のプレートや測定装置を駆使しながら選手の強みや弱点を可視化しているという。この日のPK戦で4本目をストップし、勝利をたぐり寄せたGK石山アレックス(2年)も、旭コーチの助言で成長した一人だ。石山はGKに必要な跳躍を計測してみると、ジャンプ前に沈む癖が判明。跳躍前の姿勢を改善し、跳躍に必要な筋力トレーニングも教えたことで修正することができた。旭コーチが「アレックスはジャンプのキャパが増えた」と話せば、石山は「自分の弱点を数値化してくれた。真摯に向き合ってくれる」と感謝する。

 現在は五輪競技の日本代表チームやサッカー女子日本代表「なでしこジャパン」のDF北川ひかる(ヘッケン)らのトレーニングもサポートしている。「日本のサッカー界はまだ足りてないフィジカルの要素がある。もっと日本サッカーのボトムアップができると思って、金沢学院大付属でサポートしている」と旭コーチ。来月1日、能登半島地震から1年を迎える。次戦は31日に帝京と激突。地元への恩返しは、チームの勝利とともに続いていく。

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