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【阪神】佐藤輝明の哲学「やってもないのにできないと思うメンタル理解できない」その挑戦精神の先は?

スポニチアネックス / 2024年12月29日 20時43分

阪神・佐藤輝

 阪神・佐藤輝明(25)が29日放送のテレビ大阪「スポーツドキュメンタリー Future~さあ行こう 輝く夢に~」に出演し、等身大の自分自身について語った。

 類い希なパワーで新人の頃から脚光を浴び、現在もチームで最も注目を集める選手。甲子園球場がある兵庫県西宮市出身だけに、阪神タイガースに入ったことは「良かったと思っています。活躍すれば応援してもらえるし、みんなが笑顔になってくれる」とシンプルに喜びを感じている。

 ただ、全国でも屈指の人気球団だけにスランプに陥った途端に激しい批判にさらされることも。本人も子供の頃から阪神というチームのファン気質は熟知しているからか「うちだから、仕方がない」と苦笑いだ。

 ひょうひょうとした雰囲気で、イチロー氏に憧れていたこともあり感情を表に出さないプレースタイル。そのせいか、誤解を招くこともある。「ぼくは人に見られるのが好きじゃないんです。自主練とかもできればひとりでしたい。でも、そこで勘違いされて、あいつしてへん、とか。まあ何とも思っていないんですけどね。結果を出せばいい話なんで」。実際、チームメイトで後輩の前川右京は「レギュラー陣が練習を終えてもひとり残って練習している」と証言している。

 オフの過ごし方についての答えが象徴的だった。インタビュアーの「何か楽しみはある?」という質問に「シーズン中はなかなかウェートトレーニングをめちゃくちゃできないんで、ウェート好きのぼくとしては今がチャンスかなと思う。力強い打球を打とうと思ったら筋力は絶対に必要だと思うので」と、趣味を想定した質問はかみ合わず、かえって、ほぼ思考の中心が野球であることが浮き彫りとなった。

 中学、高校と野球中心の生活ではなく、大学に入ってから本格的に野球に打ち込み、野球選手の夢をかなえた。そのためか、考え方もチャレンジ精神にあふれている。「やってもないのにできないと思うというメンタルがぼくには理解ができない。やってみてダメならあかんねや、とは思うけど、やったこともないのにできないと決めつけるのはもったいないと思います」。

 今は日々、野球選手としての技術を磨いている。中でも、昨年何度も繰り返した送球エラーの克服は本人の中でも大きな課題だ。そんな佐藤輝にとって「野球」とはどういう存在なのか。

 少し考える時間を費やして出した答えは「やはり仕事です。野球のことは好き。でも好きだけなら週6回も試合はできない。好きだけなら草野球で2回くらいですよね」と、プロフェッショナルのプライドをのぞかせた。

 ここ数日。大きく報道されているのはそのメジャー志向の表明。けれども、それは今すぐというわけではない。まずは周囲を納得させる成績を残してから、ということは本人が一番わかっている。「チャンスがあれば行きたいとは思う。まずは日本で活躍しないと話にならないので」。“怪物”にふさわしい成績を残してのメジャー行き。そのときは辛辣な阪神ファンも温かく送り出してくれるはずだ。

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