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広島・中村奨 外野レギュラー争いへ闘志!秋山&野間「押しのけてやる」2年連続で護摩行に挑戦

スポニチアネックス / 2024年12月30日 5時47分

野球少年との「1球対決」で凡打し、天を仰ぐ広島・中村奨

 広島・中村奨成外野手(25)が29日、広島市安佐南区の母校・広陵で開かれたOBプロ野球選手による毎年恒例の野球教室に参加。外野の定位置獲りに向け「秋山さん、野間さんを押しのけるぐらい…」の意気込みを示した。新春1月には2年連続で護摩行に挑戦。鹿児島・最福寺で精神修行に励み、今秋キャンプで好感触を得た打力を武器に競争を勝ち抜く決意だ。

 母校の広陵で開かれたOBプロ野球選手による年末恒例の野球教室。恩師の中井哲之監督から「謙虚に頑張れ」と激励され、野球少年少女の寒さを吹き飛ばす熱気に触れた中村奨は、キリッとした表情で抱負を口にした。

 「自分を成長させてもらった原点。身が引き締まる。(中井)先生からも気合を入れてもらった。来年はいい報告ができるように」

 決意新たに外野の定位置争いに挑む来季。手のひらには今秋キャンプで得た好感触が残る。紅白戦など実戦8試合で、参加選手トップの打率・320をマーク。バットのヘッドを投手側に向けて構える従来のフォームに戻し、インパクトで頭が突っ込まないように意識した成果だった。

 「秋に監督やコーチに助言をいただき、いい結果が出せた。自分の中でも(秋季練習を含む)あの1カ月半は“こうやればこうなるな”という感覚が少し分かった。それを反復(練習)しています」

 新井監督は来季のポジション争いについて「横一線からのスタート」と明言。外野の定位置を巡っては実績のある秋山、野間に新外国人のファビアン、さらには末包、田村らがひしめき合う。世代交代を進めるにしてもハードルは低くない。

 「(外野の)1枠を狙うというより、秋山さん、野間さんを押しのけてやるぐらいでないと、競争を勝ち上がるのは難しいと思う。自分の持っている力を出せるように、1月に準備をしていければ」

 新春には鹿児島・最福寺に出向き、先輩の会沢、堂林と護摩行に挑む。燃え盛る炎の前で不動真言を唱える精神修行。今年1月に初めて体験し「しんどかったし、死ぬかと思った」は本音だ。それでも再び立ち向かう。

 「一年間、野球に入っていけるものをつくっていきたい。精神的に強くなれるように。続けることで自分自身が変わるキッカケになればいいかな…と」

 8年目。まずは1軍に定着し、定位置獲りへ。猶予はない…と、25歳は自覚する。(江尾 卓也)

 ▽護摩行(ごまぎょう) インド伝来、密教最高の修行法。燃え上がる炎の前で全身全霊を込めて不動真言を唱えることにより、全ての煩悩を焼却するとともに息災を祈願する。通常2時間、長いものでは8時間に及ぶものもある。烏帽子山最福寺は鹿児島県南部に位置する真言宗の寺院。新井監督も現役時代の04年から修行を続けており、今年の1月で通算20回目に達した。

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