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大みそか決戦中止の井岡「やれるならそれがベスト」 マルティネスとの再戦意欲 陣営は来春の実現目指す

スポニチアネックス / 2024年12月30日 14時9分

<マルチネス・井岡計量>記者会見に臨む井岡(撮影・島崎忠彦)

 ◇プロボクシングWBA世界スーパーフライ級タイトルマッチ12回戦 王者 フェルナンド・マルティネス(アルゼンチン)<中止>同級6位 井岡一翔(志成)(2024年12月31日 東京・大田区総合体育館)

 WBA世界スーパーフライ級タイトルマッチは30日、中止が決まった。前王者・井岡一翔(35=志成)の挑戦を受ける予定だった王者フェルナンド・マルティネス(33=アルゼンチン)がインフルエンザに感染したため。発症したのは25日で、体調が回復せず、前日計量会場にも現れなかった。

 黒いキャップを被り、サングラス姿で計量会場に姿を見せた井岡は表情を変えず現実を受け止めた。「とても複雑な心境ですが、この状況を受け入れて、次に進んでいくしかない。切り替えて次に進みたい」と話した。この日朝に体重の最終調整をしていた際に中止を聞かされたと明かし、「キャリアでも初めて。受け入れないといけないが、なかなか実感が湧かない。いつもなら計量器に乗って、水分を摂って、栄養補給してコンディションを戻していくのに、この段階で水分を口にして違和感があった」と戸惑いを見せながら「今も完全には気持ちの整理はついていないが、前を向いてやっていくしかない」と自身に言い聞かせるように話した。

 26日の公開練習を発熱で欠席したマルティネスだったが、井岡陣営に興行を中止にする考えはなく、試合開催を願って準備を進めていた。志成ジムの二宮雄介マネジャーは「26日の時点で(体調が)だめだったらそこ(中止)まで考えていたが、本人がずっと試合をする意思はあった。体重をオーバーしてでもやる思いはあったのではないか」と同情した。同氏はこの日の朝、ベッドで療養しているマルティネスと会話をしたと明かし「とても戦える状態ではなかった。計量に行くことすらできないと話しており、井岡への謝罪もしていた」と報告した。

 大みそか決戦は中止となったが、両陣営は再戦実現に前向き。井岡は「やれるなら僕も戦いたいし、それがベストと思う」とマルティネス戦を見据える。二宮氏は「これから協議することが基本だが、次は絶対にやりたいと言っているので(再戦に向けて)交渉していく。今回試合をしていないし、WBAには暫定王者もいる。早い時期にやりたい」と来春の実現を目指す考えを示した。

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