“悪童”キリオスが約1年半ぶり公式戦復帰 ジョコビッチと組んだダブルスで初戦突破
スポニチアネックス / 2024年12月30日 19時46分
◇テニス ブリスベン国際 男子ダブルス1回戦(2024年12月30日 オーストラリア・ブリスベン)
テニス界の“悪童”ニック・キリオス(29=オーストラリア)が約1年半ぶりの公式戦復帰を果たした。全豪オープン(1月12日開幕)の前哨戦、ブリスベン国際の男子ダブルス1回戦に元世界ランキング1位ノバク・ジョコビッチ(37=セルビア)とのペアで出場。アレクサンダー・エルラー(27=オーストリア)、アンドレアス・ミース(34=ドイツ)組と対戦し、6-4、6-7でもつれ込んだタイブレークを10-8で制した。
対戦相手や審判への暴言、ラケット破壊、ドラッグ使用などコート内外でトラブルメーカーだったキリオスは、22年のウィンブルドン選手権で4大大会自身最高の準優勝。同年の全米オープンでも8強入りしたが、23年の全豪オープンを膝のケガで欠場してからは手首などのケガにも苦しみ、同年6月のシュツットガルト・オープンを最後にツアーから遠ざかっていた。
かつて犬猿の仲だったジョコビッチとは、22年の全豪オープンでコロナワクチン未接種のジョコビッチが強制退去処分を受けた際にキリオスが擁護したことで和解。ATP公式サイトによると、キリオスは開幕前の会見で「地元のファンの前で世界最高の選手とプレーできるのは凄くスペシャルなことだ」と話し、ジョコビッチも「きっと楽しいだろうね。メッセージのやり取りもしているし、(今年の)ウィンブルドンでは、復帰したら一緒にプレーしようと話していた」とペアを歓迎していた。
一方でキリオスは“毒舌”ぶりも健在だ。3月にドーピング検査で禁止薬物に陽性反応を示しながら、出場停止処分を免れた男子世界ランク1位のヤニック・シナー(イタリア)の件について「今のテニス界の整合性はひどいもんだ。俺は感情的になったり、ラケットを投げたりもするが、不正行為やパフォーマンス向上薬を使うことに比べたら何でもない」と批判。シナーは故意の摂取を否定したが「別々の機会で2度検査に引っかかった。悪いことをしてないのなら、なぜ賞金とポイントを剥奪されたんだ?」と決めつけた。また、女子の前世界1位イガ・シフィオンテク(ポーランド)もドーピング違反で1カ月の出場停止処分を受けたことに関しても「2人の世界No.1が処分を受けるのはテニスの評判を悪くする。最低だ」と厳しく指摘した。
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