【高校ラグビー】大阪桐蔭 史上初15人制大会“3冠”へ視界良好 キーワードは“チャレンジャー”
スポニチアネックス / 2024年12月31日 6時32分
◇全国高校ラグビー大会2回戦 大阪桐蔭44ー12長崎北陽台(2024年12月30日 花園ラグビー場)
全国高校ラグビーは30日、シード校が登場して2回戦16試合が行われた。今春の選抜大会を制し、6大会ぶりの優勝を狙うAシードの大阪桐蔭(大阪第1)は計7トライを奪い、長崎北陽台を44―12で圧倒。史上5校目となる春冬2冠、そして日本勢で初優勝したサニックスワールドユース交流大会を含め、史上初となる15人制大会の“3冠”へ好発進した。
優勝候補の本命でも慢心はない。大阪桐蔭の選手たちが挑戦者としてのマインドで聖地に立ち、長崎北陽台を圧倒した。高校日本代表候補のSO上田倭楓(いぶき、3年)を起点にボールを左右に動かし、前半2分にWTB須田が左隅に先制トライ。後半9分にはラックから展開して1年生FB吉川がインゴールに飛び込むなど、計7トライで初戦を突破した。
「追われる立場だけど、みんなで常に“チャレンジャー”という言葉をキーワードにしている。接点のところでFWが負けなかったので、BKはやりやすかった」
15人が連動し、かつハードワークして手にした1勝に背番号10は胸を張った。伝統とするフィジカルの強さに加え、1年時から出場する上田らを軸にボールを展開する今季の持ち味を発揮。さらに12月上旬の右膝負傷からぶっつけ本番で臨んだCTB名取主将が好タックルを連発するなど、隙のない戦いぶりで快勝した。
春の選抜大会を制し、4~5月に開催された海外の強豪校も集うサニックスワールドユース交流大会は日本勢で初優勝を飾った。綾部正史監督(49)によれば、練習試合を含めて今季は15人制の試合で一度も負けていない。高校日本代表候補9人を擁し、無敵ともいえる強さを発揮してきた大阪桐蔭。前回大会の準決勝で0―25と完敗した桐蔭学園にも公式戦2戦2勝としてきたが、上田は言う。
「春とサニックスで勝たせてもらったけど、花園の借りは花園でしか返せないと思っているので。対桐蔭学園というのはターゲットにしている」
史上5校目の春冬2冠、そして史上初となる15人制大会の“3冠”へ――。リベンジの思いを胸に、6大会ぶり2度目の頂点へと駆け上がる。 (西海 康平)
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