出羽海親方ジュニア小岩井、相撲で培った下半身で安定のレシーブ
スポニチアネックス / 2025年1月1日 4時2分
春の高校バレー・第77回全日本バレーボール高校選手権大会が5日、東京体育館で開幕する。本県代表男子は、8強入りを果たした昨年に続き2度目の出場となる浜松修学舎で、今回の目標は「センターコート」(4強以上)。1回戦で初出場の瀬戸内(広島)と対戦する同校は、父が大相撲の元幕内・小城乃花の出羽海親方(57)というサーブレシーブ専門のリベロ小岩井和哉(2年)を起点に、バリエーションに富んだ攻撃で今年も進撃する。
年末にこなした日本航空(山梨)などとの調整試合もうまくいった。盤石だ。寡黙という欠点が解消されてきた守護神の小岩井は「声を出すのは苦手だったんですが、みんなを後ろから動かすのがリベロの仕事なので」とキッパリ。その上で「キャッチ(サーブレシーブ)の精度は上がっています。一番大きな大会を楽しみたい。まずは瀬戸内に勝ちます」と声を大にした。
スピード感あふれるトリッキーで豊富な攻撃力は、安定したサーブレシーブがあってこそだ。司令塔のS若杉が「小岩井のキャッチには安定感がある。力を付けてきたし、技術は全国でもトップ」と絶賛。「アタッカーを助けたい」とAパスは当たり前で、2段トスも「少しでも高い位置から上げた方が(アタッカーが)打ちやすい」と意識してオーバーハンドでパスを出す気配りもある。
地に足の着いた正確なレシーブは、まさに相撲で培った強じんな下半身が土台になっている。父が元前頭2枚目力士の小城乃花で現出羽海親方。兄と姉がいずれもバレーボーラーで自身も小学3年からバレーが“本職”だが、6年時にはわんぱく相撲の東京都墨田区予選で準優勝している。安田学園中時代に、S若杉やOH赤堀らの活躍で日本一を遂げた修学舎中のバレーに魅力を感じ、「自分のレベルを上げたい」と浜松に留学してからも、休日には相撲で学んだトレーニングを欠かさない。
森貴明監督(66)は常々「見ていて楽しいバレーをやりたい」と口にする。実現は小岩井のサーブレシーブから始まる。「父からはほぼ毎日“頑張れよ”とLINEが届きます」と笑った守護神が、修学舎の“ハイキュー”を演出する。
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