サッカー協会・宮本恒靖会長が目指す未来 「新聞を見てもまず目に入るのが、大谷の2文字」
スポニチアネックス / 2025年1月1日 5時31分
日本サッカー協会(JFA)の宮本恒靖会長(47)が本紙の独占インタビューに応じ、W杯8大会連続出場に王手をかけた森保ジャパン、初の外国人指揮官を招へいした女子日本代表「なでしこジャパン」などについて語った。
――史上最強とも言われるA代表。24年の戦いぶりは?
「私自身、(会長に就任して)初のW杯予選で最初は緊張感もありましたが、敵地でも着実に勝ち点を挙げる姿を見て、非常に頼もしく思っています。試合が終わってピッチに下りても、選手は一向に満足していない。高い意識が見て取れます。何よりチーム内競争が激しい。3―0で勝っていても、途中から(中村)敬斗、久保が出てきますからね。彼らもアピールするために積極的に得点を奪いにいく。それが大量得点につながり、最後まで気を抜かない試合運びにつながっていると思います」
――昨年9月には元日本代表MF長谷部誠コーチが入閣した。
「森保監督からの提案でした。各コーチの役割分担が明確になっている中で、足りない部分を埋めていく。チームマネジメント、選手とスタッフの間に立てる人物として、長谷部が入ったことでさらに強化されたと思います。欧州のトップで長くプレーして、引退して間もない中で来てくれた。選手たちにとっても凄く心強い存在だと思います」
――注目度も上がっている?
「海外でプレーしている選手の注目度は高いと思います。ただ、代表選手を知らない層も、国内にはいると思う。そこにどうリーチするか。Jリーグと一緒にやれることはまだまだある。例えば新聞を見てもまず目に入るのが、大谷の2文字。あの活躍なので当然ですが、今の日本社会に対して、アピールできるものが何かを、端的に表している。選手と話したときも、“その状況を変えたい”と言っていた。彼らも大谷に負けない世界トップでやっている自負がある。選手もJFAに協力したいと言ってくれている。地上波の番組に出て、初めてライト層にも手が届く。そこは工夫したいと思っています。私がフェースガードを着けて出場した日韓W杯から約20年。いまだに“フェースガードの人”って言われます(笑い)。やっぱりあれはインパクトがあった。ロシア戦の視聴率も66%を超えていた。サッカーにもそういうパワーがあると思うので」
――9~11月の国際Aマッチウイークには強豪国との対戦が期待される。
「6月までにW杯出場を決めた時に、W杯を見据えて強化できる相手と交渉をしている。森保監督も“自分たちよりランクが上のチームとやりたい”と明確に言っています。場所もいろんな環境でやりたいと思っています」
――なでしこジャパンはパリ五輪8強。今後の期待は?
「若い選手が育ってきていると思います。五輪では米国のようなフィジカルの強い相手に、守備に回る時間が多く、試合運びが難しかった。その意味では長野、長谷川が中心で味方を動かして、ボールをしっかり保持する。そこにスピードのある守屋、北川らが絡めば、攻撃の厚みがもっと出て、さらに上に行ける気はしています」
――昨年12月にはデンマーク出身のニルス・ニールセン新監督が就任した。
「短い強化期間で、選手には新監督の下でチームの成長、個人の成長につなげてもらいたい。欧州でプレーしている選手と、WEリーグ所属の選手のコミュニケーション、クラブとのコミュニケーションも、新監督には今まで以上に求めていきたい」
――25年のJFAの課題は?
「サッカーの価値をさらに高めて、地方に投資、再投資することはもっとやっていきたい。今も47都道府県の各協会に直接、足を運ぶ中で、いろんな改善点が見えてきています。サッカーの普及は10年後に影響する部分だと思うので、そこはしっかりやらないといけない。いいスタートは切れていると思いますので、続けていきたいです」 (聞き手・垣内 一之)
◇宮本 恒靖(みやもと・つねやす)1977年(昭52)2月7日生まれ、大阪府出身の47歳。現役時代はG大阪、ザルツブルク(オーストリア)、神戸でプレー。11年に引退。00年シドニー五輪、02年W杯日韓大会、06年W杯ドイツ大会出場。日本代表通算71試合3得点。18~21年はG大阪監督を務めた。23年2月にJFA専務理事に就任し、24年3月に元W杯戦士と元Jリーガーでは初となる、戦後最年少での第15代JFA会長に就任。
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