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【箱根駅伝】中大2位 吉居が点火!1区大逃げから96キロ首位譲らず 昨年13位から逆襲 さあ復路逆転

スポニチアネックス / 2025年1月3日 4時31分

東京駅前で早くも独走する中大・吉居(撮影・村上 大輔)

 ◇第101回東京箱根間往復大学駅伝・往路(2025年1月2日 東京・大手町―箱根・芦ノ湖=5区間107・5キロ )

 名門・中大復活ののろしを上げたのはエースだった。当日変更で1区を担った吉居駿恭(しゅんすけ、3年)が号砲直後に飛び出し、後続に1分32秒差をつけるロケットスタートでけん引。5区で2位に後退も、芦ノ湖で仲間を待ち受ける笑顔に充実感がにじんだ。「(後続がけん制し合い)運が良かったなというレース展開だった。その流れをつないでくれたので、復路にも良い刺激になったんじゃないかな」。そう言って胸を張った。

 1区の区間記録保持者である大和(トヨタ自動車)を兄に持つ。22年に1時間0分40秒を記録した兄の動画を何度も見てイメージをつくってきた。1時間1分7秒で及ばなかったが、テレビ中継のゲストだった兄から「おめでとう」と声をかけられた。走り終えると涙がこぼれた。「まさか自分が独走できると思っていなかったのでうれしくて」。転機は昨年11月の全日本大学駅伝での12位の惨敗にあった。「それまではトラック優先で、考えの甘さがあった」と猛省。意識を変え、練習量を増やした結果だった。

 エースの快走を生かして堂々の2位。藤原正和監督(43)は「想定の順位よりも上。いや、やっぱりこいつら強かったなっていうのが率直な気持ち」と選手を称えた。優勝候補だった昨年は部内で風邪が大流行し、12月の時点でメンバー16人中14人が体調不調に。総合13位に沈み、21年大会以来3年ぶりのシード落ちという屈辱を味わった。「私よりも、選手たちがその思いをより持っていたと思う」。悔しさを原動力に、チーム全体で底上げを図ってきた。

 96年以来となる史上最多15度目の総合優勝へ、王者・青学大を1分47秒差で追う。「何が起こるか分からないのが箱根駅伝。我々の守ってきた伝統と強さは間違っていないと、明日も同じように証明し続けたい」。1万メートルの平均タイムは出場校でNo・1。実力を発揮し、復路逆転で完全復活を遂げる。(中村 文香)

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