【B’z独占インタ(1)】松本孝弘と稲葉浩志が明かす紅白歌唱曲へ込めた思い ソロ活動から進化の合体イヤー
スポニチアネックス / 2025年1月3日 19時1分
松本孝弘(63)稲葉浩志(60)によるロックバンド「B’z」が今年訪れる冬に7年ぶりにドームツアーを行うと発表、本紙の単独インタビューに応じた。NHK紅白歌合戦に初出場してから2時間後の電撃発表で、新聞社のインタビューに2人そろって答えるのはデビュー37年で初めて。前年のソロ活動を糧にした2人の合体と7年ぶりのドーム降臨。日本最強のロックミュージシャン2人に思いを聞いた。(阿部 公輔)
――2025年はB’zがドームツアーを敢行するというビッグニュースで幕開けです。しかも元日午前0時の電撃発表。新年早々、お二人ともアクセル全開で楽しみな一年になりそうですね!
松本 「そうですね。久しぶりにB’zとして大きなステージで演奏できるのは僕自身もとても楽しみにしています。何よりファンの皆さんにLIVE―GYMでお会いできるのを楽しみにしています」
稲葉 「2024年はソロだったので、B’zでドームツアーも久しぶりですので楽しみです」
――24年はそれぞれソロ活動が中心でした。どんな一年でしたか?
松本 「昨年は自身のソロ、バンド(TMG)の制作、ツアー、鈴木雅之さん、木梨憲武さん、そして美川憲一さんへの楽曲提供を通してまた多くのことを学びました。Adoさん、TM NETWORKさんとの共演も貴重な瞬間でした。ありがたいことですが、とにかく忙しい一年でした。全ての経験が必ず良い形でB’zに反映できると思っています」
稲葉 「ここ10年くらいで一番忙しかったですね。雑誌の表紙も幾つかやらせていただいて、音楽番組もいろいろと出演させていただいて、品川祐さんにも『Chateau Blanc』のMVも撮っていただいて…。これはかしこまらずに、たまたま知り合いだったこともあって“面白そうだからやろう”みたいなところからスタートして、自然なモチベーションでスタートしたのは今まであまりやってなかったので、それがきちんと形になったのは良かったと思います」
――松本さんはGLAYのTERUさんやLiSAさんら多くの豪華ゲストボーカルとのセッションも多かったですが、印象に残っている場面やエピソードはありますか?
松本 「本当に参加してくださった皆さんがプロフェッショナルな良い仕事をしてくれました。感謝しています。TERU君、LiSAさん、倉木麻衣さん、新浜レオン君とはテレビやステージでもご一緒できました」
――稲葉さんはオフィスの一角で6曲を歌い上げる「tiny desk concerts」にチャレンジし、国内外で話題になりました。面白い体験だったと思いますが、ボーカリストとして得たものはありましたか?
稲葉 「やる前は条件が細かくて窮屈かなと想像していたんですが、やってみたらただただ楽しかったので、ああいう生声生音で、至近距離で皆さんの前でやるというのは楽しいんだなというのを初めて知りましたね。音楽は本当に楽しいんだなと思いました。あんなに人が集まる番組だとは思っていなかったのでビックリしましたね」
――一方で、NHK朝の連続テレビ小説「おむすび」の主題歌「イルミネーション」やABEMAオリジナルドラマ「インフォーマ」の主題歌「鞭」を書き下ろすなど、B’zとしても大きな話題となった活動、作品がありました。特に「イルミネーション」はNHK紅白歌合戦でも演奏しましたが、どんな思いを込めた作品となりましたか?
松本 「昨年はソロ活動もしながらB’zとしても制作活動は続けていました。『イルミネーション』はNHKさんとのやりとりを経て良い楽曲になりました。ドラマに寄り添ったサウンド創り、メロディーという点にはこだわりました。それからデビュー37年目にして初の紅白でも演奏させていただいて忘れられない楽曲になりました。インフォーマも見て聴いてくださいね。この後まだまだ新しい楽曲リリースします」
稲葉 「歌詞としては、コロナ禍の時に散文形式のメモに残していたのですが、外出して見に行くクリスマス時期のイルミネーションって、あの時はことごとく用なしになってしまったじゃないですか。その中で田舎の片隅で“何人、人が見に来るか”みたいなことを度外視して、きちんと通常通りイルミネーションとして点灯している企業があったんです。そこがあの時期だったからというのもありますが、そのイルミネーションが非常に希望の光、燈(ともしび)みたいな印象で、それをモチーフにして歌詞を書きました。そういう希望が持てるような歌詞をドラマにうまくはめられたらいいなと思って書きましたね」
――お二人にとってソロ活動とB’zでの活動。最も大きな違いは?
松本 「自由な半面、役割分担できないところでしょうか。バンドの強みを感じます」
稲葉 「B’zとしてプロのシンガーの仕事を始めたんですが、ソロ活動は作詞作曲を自分でやって、自分の持っている表現したいこと、音楽的な思考だとか一番ピュアなところを確認できる場で、それをやることで自分の赤裸々な音楽的好みやアプローチを知る貴重な機会になっています。それを持ってB’zの自分の役割を全うするという、そういう感じに今なっていますね」
――ソロ活動を経てのB’zでの合体。相乗効果はどんなところに感じますか?
松本 「先にも言いましたが、ソロ活動を経て得た利点をバンドに生かせるということです。例えばショーの構成や曲創り等、僕たち自身も今後の活動を通して感じていくのだと思います」
稲葉 「今回のソロツアーではいろいろな試みをやりました。音楽的な音のやりとりでその場の緊張感だとか臨場感をお客さんに届けるということを何回も味わったので、その経験が凄く大きかったですね。それがB’zにどのように反映されるかは分からないですが、B’z以外の活動で吸収することはとても多いので、そういう経験値がB’zの制作やライブの内容に影響してくると思います」
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