円熟味を増す“世界一の捕手”中村悠平 今年35歳を迎えるベテランのリードがヤクルトV奪還のカギを握る
スポニチアネックス / 2025年1月4日 8時2分
野球において、その選手のキャリアや経験値がもっともプレーに直結するポジションが捕手だと思う。培ってきたものが「引き出し」となり、チームの“頭脳”としてゲームに反映される。これこそが捕手の醍醐味だ。
ヤクルトの正捕手・中村悠平は今年6月で35歳となる。選手としてはベテランの域に入っているが、捕手としては今まさに円熟期を迎えようとしている。昨年12月の契約更改。新たに3年契約を結び、交渉を終えた直後の会見で捕手の魅力を熱っぽく語っていた。
「今、この年齢になって面白みや醍醐味を凄く実感してきている。相手打者と空間での駆け引きがより重くなってきたというか」。
試合前から相手打者のデータを頭に入れ、投手の状態を見極めながら配球を組み立てる。同じ投手でもコンディションや精神状態によって投げる球にも変化が生じる。敵も味方も生身の人間。必ずしもデータ通りにはいかない。当然、相手側の捕手の配球も分析してデータで洗い出しており、中村は「そういった中で何をチョイスするのか。例えば風向きであったり、何打席目なのか、いろんなことをミックスさせてたどり着いた球。そこに対しての“ストーリー”が凄く楽しいですね」と力説する。
印象的だったのが「極論は、相手打者が投手ではなく捕手と勝負してくれるというのが理想」という言葉。現役時代に西武の黄金期を支え、西武とロッテで監督を務めた伊東勤氏(本紙評論家)もよく「野球は捕手がサインを出さないと始まらない。相手打者やベンチが、捕手を意識するようになったらこっちのもの」と話していた。相手に意識を向けさせる。つまり、捕手がその試合を支配していることを意味する。
歴代の名捕手たちが味わってきた球場を支配する“快感”を中村も感じつつあるのだろう。23年のWBCでは大谷(当時エンゼルス、現ドジャース)を筆頭に侍ジャパンのそうそうたる投手陣をリードして世界一奪還に貢献した。円熟味を増す「世界一の捕手」のリードが、ヤクルトのV奪還のカギを握る。(記者コラム・重光 晋太郎)
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