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【箱根駅伝】「赤門リレー」は途中まで区間新ペースの力走 今春から将来のノーベル賞を目標に研究者へ

スポニチアネックス / 2025年1月4日 4時46分

<第101回箱根駅伝復路戸塚中継所>9区・古川大晃(右)にたすきをつなぐ関東学生連合8区の秋吉拓真(撮影・会津 智海)

 ◇第101回東京箱根間往復大学駅伝・復路(2025年1月3日 神奈川・箱根町~東京・大手町の5区間109・6キロ)

 「赤門リレー」が実現した。8区・秋吉拓真(東大3年)から9区・古川大晃(東大大学院4年)へ。関東学生連合が編成された03年以降で箱根路を走った東大生は3人(05、19、20年)いるが、同一年では初。たすきをつなぐのは東大がチームとして出場した1984年以来41年ぶり。史上初の学部生と院生によるリレーは歴史的瞬間だった。

 8区の秋吉は7キロ手前の茅ケ崎まで区間記録を上回るラップを刻み、出場選手中トップのペースで力走。オープン参加のため参考記録扱いだが「区間新を狙おうと、序盤は目標通りのペースで走れた」と沿道のファンを沸かせた。区間7位相当のタイムで“先輩”の待つ中継所へ。「2人で箱根を走ろうと言い合いながらずっと一緒に練習してきた。良いたすきリレーになった」と笑顔で振り返った。

 9区の古川は熊本大、九大大学院を経て東大大学院に進んだ異色の29歳。関東学生連合チームには過去2度選出されながら出走できず、今年も当初は補欠だったが当日変更で選ばれた。学生最後の年に念願をかなえ、1時間11分52秒で走破。「秋吉の凄い走りに感化されて年がいもなくやりすぎてしまった」と笑った。

 古川は現在、ランナー同士の集団形成メカニズムなどを研究しており、今春からは将来のノーベル賞を目標に京都工繊大で博士研究員として働く予定。「全てを懸けて箱根で走って感じた経験は今後の研究に生きるかな」。箱根から研究者へ、異色のたすきをつなぎ、走り続ける。 (前川 晋作)

 ◇秋吉 拓真(あきよし・たくま)2003年(平15)5月23日生まれ、千葉県出身の21歳。兵庫・六甲学院中、六甲学院高を経て22年に東大理科1類に入学。現在は工学部機械情報工学科。1万メートルの自己ベストは28分49秒27。昨年10月の箱根駅伝予選会は全体70位。1メートル73、55キロ。

 ◇古川 大晃(ふるかわ・ひろあき)1995年(平7)10月9日生まれ、熊本県出身の29歳。八代高で陸上を始め、熊本大、九大大学院を経て、21年に東大大学院総合文化研究科広域科学専攻博士課程に進学。1万メートルの自己ベストは29分8秒79。昨年10月の箱根駅伝予選会は全体60位。今大会の関東学生連合チーム主将。1メートル76、61キロ。

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