【高校サッカー】東福岡が9大会ぶり4強 OBの平岡監督「ビッグチャンスだった」
スポニチアネックス / 2025年1月5日 6時2分
◇第103回全国高校サッカー選手権準々決勝 東福岡0―0(PK5―4)静岡学園(2025年1月4日 U等々力)
3度の制覇を誇る東福岡は静岡学園との強豪対決で4試合連続無失点と堅守が光り、0―0からのPK戦を5―4で制した。2度目の頂点を狙う前橋育英は堀越(東京A)に1―0で競り勝った。初出場の東海大相模(神奈川)は明秀学園日立(茨城)を2―1で破り、2度目の優勝に挑む流通経大柏(千葉)は上田西(長野)に8―0と大勝した。準決勝(11日・国立)の組み合わせは東福岡―前橋育英、流通経大柏―東海大相模に決まった。
不思議な因縁に導かれるような勝利だった。80分間の戦いは0―0で決着がつかず、迎えたPK戦。先行だった静岡学園の6人目が外し、東福岡はMF宇都宮功が冷静に決めた。スコアは5―4。優勝した15年度大会以来9大会ぶりの4強だ。
「絶対に負けたくなかったですね。勝てる機会はこれから先ないんじゃないかというくらいのビッグチャンスだった」。昨年12月に就任し、選手権の采配は初となるOBの平岡道浩監督(47)には特別な思いがあった。指揮官が出場した95年度大会準決勝で同じ相手に初の決勝進出を阻まれた。今回と同じPK戦でスコアも4―5だった。選手権では静岡学園に3度目の対戦で初白星を手にした。
シュート数は相手の8本に対してわずか1本。押し込まれながら最後までゴールを割らせなかったのは、高くそびえる“赤い壁”だ。幾度となくサイドを突破されたが、ことごとくはじき返した。中央には1メートル85の大坪、1メートル80の山禄というセンターバックコンビが君臨し、1メートル91のGK後藤とともに空中戦を制覇。「静学さんは足元がうまいので2、3人で囲んで回収した。今年は後ろ(DF)は堅いので」と大坪。県予選からの連続無失点は7試合に伸びた。
準決勝で対戦する前橋育英とは3月の船橋招待で対戦して1―0で勝利。「あと2試合、しっかり戦いたい。トロフィーを持って帰りたい」と平岡監督。15年度は準決勝、決勝が埼玉スタジアム開催で、国立は連覇した98年度以来26年ぶり。四半世紀以上かかったが「赤い彗星(すいせい)」がついに聖地へ戻ってくる。
▽95年度の準決勝・東福岡―静岡学園 96年1月7日に国立競技場で開催された。東福岡は0―1の後半39分、MF生津将司の右足で同点。PK戦では3人ずつが成功したが、4人目だった生津が静岡学園の1年生GK南雄太に止められ、4―5で敗れた。東福岡は平岡監督とチームメートだった3年生のFW山下芳輝、小島宏美、生津が高卒でJリーグへ。2年生には古賀正紘、1年生には本山雅志などタレント豊富だった。
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