真田広之 渡米から約20年の挑戦 ひたむきに追求したこととは… 日本人初のGG主演男優賞の快挙
スポニチアネックス / 2025年1月6日 12時57分
米国の映画、テレビドラマに与えられる「第82回ゴールデングローブ賞」の授賞式が5日(日本時間6日)、ロサンゼルスのビバリー・ヒルトン・ホテルで行われ、「SHOGUN 将軍」の主演・プロデュースを務めた真田広之(63)がテレビドラマ部門の主演男優賞を受賞した。同賞を受賞するのは日本の俳優で初めてとなる。
真田は受賞スピーチで「私の人生に関わってくれた全ての人に感謝したい。皆さんのおかげでこの場に立てた」と感謝を伝えた。また、同部門で俳優の浅野忠信は助演男優賞を受賞。アンナ・サワイが主演女優賞、さらにテレビドラマ部門の作品賞を受賞し、4冠に輝いた。
真田は5歳で劇団ひまわりに入団。1966年に千葉真一の主演映画「浪曲子守唄」で子役デビューする。中学入学と同時に千葉真一主宰のジャパンアクションクラブ(JAC)に入団し、日本舞踊の玉川流にも入門した。
78年に映画「柳生一族の陰謀」で俳優活動を本格化。映画「里見八犬伝」(83年)、映画「快盗ルビイ」(88年)、TBSドラマ「高校教師」(93年)などの話題作に出演、数々の賞を受賞。人気俳優として活躍した。
転機となったのは、2003年に公開されたトム・クルーズ主演の映画「ラストサムライ」への出演。40代半ばで活動の拠点を米国に移すことを決意した。日本と米国を行ったり来たりしながら仕事を続けるやり方もあったはずだが、真田が選択したのは、じっくりと腰を落ち着けて実力を養うことだった。
映画「PROMISE」(2006年)では全編にわたって中国語のセリフを披露。映画「ラッシュアワー3」(07年)ではジャッキー・チェンと共演。地道な努力を重ね、ハリウッドでの存在感を高めていった。
ストイックな仕事への取り組み方にハリウッドも一目置くようになり、やがて信頼度が高まっていく。これまで日本を描いた海外の時代劇には「フジヤマ」や「ゲイシャ」といった過剰な表現が散見されていた。真田は不自然な日本文化の描写を払拭するために奔走した。
主演・プロデュースを務めた「SHOGUN 将軍」はその集大成と言える。真田は日本人が見てもおかしくない「本物の時代劇」にこだわった。「なぜハリウッドが正しい日本を描けなかったのか」を制作陣と話し合い、改善リストを作成した。自ら美術、衣装、メーク、所作など、時代劇のあらゆる分野のスペシャリストを日本から招集。小道具の細かい部分にまでこだわるなど、「本当の日本らしさ」を追求した。
今年9月、米テレビ界のアカデミー賞と言われる最高の栄誉「第76回エミー賞」ではドラマシリーズ部門の作品賞、監督賞、主演男優賞、主演女優賞の主要部門を独占した。真田は日本人として初めて主演男優賞を受賞。同月8日に発表された技術・制作部門を合わせ史上最多の18冠という歴史的快挙を達成した。
真田はエミー賞受賞時に日本語で「これまで時代劇を継承して支えてきてくださった全ての方々、そして監督や諸先生方に心より御礼を申し上げます。あなた方から受け継いだ情熱と夢は海を渡り、国境を越えました」とスピーチした。「SHOGUN 将軍」の快挙は日本の時代劇の力の証明となった。真田の海を越えた大きな挑戦は、20年の歳月を超えて大輪の花を咲かせた。
▽SHOGUN 将軍 「関ケ原の戦い」前夜が舞台の歴史スペクタクルドラマ。米ディズニー傘下のFX制作。有力大名に追い詰められて窮地に立つ、徳川家康がモデルの武将吉井虎永(真田)が、生き残りを懸けて策略を巡らせる。伊豆に漂着し、虎永の家臣になる英国人航海士、按針の視点を通じて武家社会の風習が描かれるほか、通詞の戸田鞠子(サワイ)らが絡む複雑な人間ドラマが繰り広げられる。2月に配信が開始されると、6日間で900万回視聴された。日本ではディズニープラスで配信中。
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