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ドジャース 朗希争奪戦で追い風か!? 一騎打ち予想だったパドレスで“お家騒動” 補強全く進まず

スポニチアネックス / 2025年1月8日 2時30分

佐々木朗希

 ロッテ・佐々木朗希投手(23)の獲得を目指しているパドレスのオーナー一家で、球団の経営権を巡った訴訟が6日(日本時間7日)に起こった。元オーナーの故ピーター・サイドラーさん(享年63)の妻シールさんが、ピーターさんの弟2人を訴えた。遺言をほごにして、2人が実権を掌握しようとしているという。勃発したお家騒動の影響か、パ軍は今オフここまで補強が全く進まず。佐々木の決断にも大きな影響を与える可能性が出てきた。

 シールさんはテキサス州の遺言検認裁判所に訴状を提出した。夫でオーナーだったピーターさんは23年11月に死去。その後、関係者が暫定で代わりを務め、昨年12月21日にピーターさんの兄ジョン氏が筆頭オーナーに就任することが球団から発表された。まだオーナー会議の承認前だが、これらの動きが夫の遺志に反すると訴えた。

 実権を掌握しようとしているピーターさんの弟マシュー、ロバート両氏を被告とし、2人から「沈黙し、反対意見を口にしないよう脅迫された」と主張した。緊縮財政派の両氏は、将来的な球団売却や移転も計画しているとも指摘。「夫の遺志に従いパドレスを守るため、勝つために、最後の手段として決断した」と声明を出し、経営権を求めた。訴状には「佐々木の獲得を目指す球団のメンバーにシールさんも加わるべき」という地元紙サンディエゴ・トリビューンのコラムも転載された。

 勃発したお家騒動を米メディアも一斉に伝えた。AP通信は「訴訟は佐々木朗希争奪戦のさなかに起こってしまった」と報じた。訴訟が背景にあったのか、A・J・プレラーGMは積極補強派として知られているが、今オフはFA選手獲得もトレードもなく、補強が進んでいない。25歳未満の海外選手の佐々木はマイナー契約しか結べず、当初からお金は条件ではなかった。育成システム、住環境や、球団の将来的なビジョンなどが交渉の鍵となるが、オーナー一家の骨肉の争いとなると、将来のビジョンは見通せない。入団から数年後に可能性がある大型契約での契約延長なども不透明になる。

 15日(日本時間同日深夜)に再開される佐々木との契約は、米東部時間23日午後5時(同24日午前7時)が交渉期限。それまでに訴訟が決着するのはほぼ不可能だ。ドジャース、ヤンキースなど、佐々木と面談したと報じられた7球団に含まれ、多くの米メディアはド軍とパ軍の2球団が最有力候補で一騎打ちとみていたが、一気に暗雲が垂れ込めた。訴訟の行方は予測できないが、思わぬ場外乱闘が宿敵ド軍への追い風となるかもしれない。

≪佐々木は7球団と面談≫

 佐々木は昨年12月に米国内で獲得希望球団との面談を重ね、パドレス、ドジャース、ジャイアンツ、カブス、メッツ、レンジャーズ、ヤンキースの7球団と面談したと伝えられている。当初は20球団以上が名乗りを上げたが、その7球団に絞ったとみる米メディアは多い。代理人のジョエル・ウルフ氏は昨年末、契約可能となる15日と同時にサインするのかとの質問に「今のところそれはないと思う」と答えており、移籍先決定は20日(日本時間21日)以降になると報じられている。

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