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【元横綱・稀勢の里コラム】正月休みがあり調整は難しい1月場所 綱獲りのポイントに

スポニチアネックス / 2025年1月8日 7時1分

2017年1月、大相撲初場所で初優勝した稀勢の里

 あけましておめでとうございます。昨年は大の里が優勝2回、そして大関昇進と部屋としては内容の濃い1年になりました。元日の新年会。今年は幕下力士を増やしていこうと誓いを立てました。この世界では番付の上位が多くなる逆ピラミッド型の人員構成が理想とされます。初場所の番付では幕下は花の海と麟虎の2人。幕下がたくさんいる部屋は稽古場でも活気もあるし次の関取誕生につなげるためにも必要なことです。三段目、序二段の力士には番付をどんどん上げていけるよう鍛えていきたいと思っています。

 相撲界は昨年の九州場所で、大関の琴桜と豊昇龍が千秋楽相星決戦で優勝を争い、いい流れで新たな年を迎えました。初場所は同時昇進の可能性も期待されるなか、連日豊昇龍の調子の良さが報じられています。綱獲りにもなると「情報戦」のような様相も呈しており、マスコミなどをうまく利用してアピールしていくことも大事になります。そういった意味でも豊昇龍はうまく自分の流れに引き寄せている印象です。周囲が横綱に昇進しそうだというムードを作り、まるで自分にスポットライトを浴びせている。琴桜、大の里にも「自分が主役だ!」という積極的な姿勢がほしいところです。

 綱獲りに向けては、調整の難しい1月場所での闘いがカギとなります。8年前の2017年、私は14勝1敗の成績で初優勝し、場所後に横綱に昇進しました。御承知のとおり、場所前は綱獲りというムードはまるでありまんでした。前年に年間最多勝を挙げ、大関として安定した成績を残してきましたが、重圧はなかった。正月休みをはさむので曜日感覚だけ気をつけることを肝に銘じ、いい感じで場所を迎えることができました。通常初日の2週間前に行われる番付発表から本格的な稽古を始めますが、初場所は正月休みをはさむため番付発表から場所までの期間が2週間以上になることが多い。ここに年末年始の休みが入ることで「イレギュラー」な要素が加わるのが悩みどころでもあります。

 今年は部屋の稽古始めを1月2日にしました。3日から始める部屋が多い中で、場所までの期間を1日でも長くすることで調整もしやすくなると考えたからです。寒さに加え変則日程の「荒れる1月場所」。序盤で勢いをつけるために各力士は最後の追い込みに入りました。 (元横綱・稀勢の里)

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