藤井7冠 新将棋会館で8冠復帰へ第一歩 叡王戦本戦トーナメント1回戦勝利「集中して指せた」

増田八段に勝利した藤井王将（撮影・藤山　由理）　　　

　将棋の第10期叡王戦は8日、東京都渋谷区の新将棋会館で挑戦者を決める本戦1回戦を行い、先手の藤井聡太王将（22）＝7冠＝が増田康宏八段（27）を111手で下し、2回戦に駒を進めた。伊藤匠叡王（22）との5番勝負出場まであと3勝。2回戦では木村一基九段（51）―戸辺誠七段（38）の勝者と対戦する。

　対局後、藤井は「序盤から指したことのない展開。判断の難しい局面が多かった」と振り返った。新年初対局で白星を挙げたことには「久々の公式戦でしたが、一局を通して集中して指すことができた」と充実感を漂わせ、新会館については「あらためていい対局室になったと思いました」と述懐。8冠奪還への思いを尋ねられると「まだ挑戦を意識する段階ではないので、一局一局頑張っていきたい」とした。

　藤井の次戦は12、13日に静岡県掛川市で行われるALSOK杯第74期王将戦（スポーツニッポン新聞社、毎日新聞社主催）第1局。対戦相手は永瀬拓矢九段（32）。