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震災から30年 田中希実が最終9区10キロで示したもの「チーム兵庫としての姿勢を見せられた」

スポニチアネックス / 2025年1月12日 17時4分

ラストの周回をする田中希実(撮影・平嶋 理子) 

 ◇全国都道府県対抗女子駅伝(2025年1月12日 たけびしスタジアム京都発着の9区間42・195キロ)

 1500メートルと5000メートルの日本記録を持つ兵庫の田中希実(ニューバランス)は9区(10キロ)のアンカーを務め、区間6位となる32分28秒をマークし、12位から10位に順位を上げてフィニッシュした。

 トップの京都と3分10秒差でタスキを受け、4秒差の13位でスタートした東京五輪代表で23年世界選手権1万メートル7位入賞の広中璃梨佳(長崎、日本郵政グループ)と中間点では並走した。広中には突き放されたが、序盤から攻めのレースを展開。順位を2つ上げてゴールを駆け抜けた。

 専門外の10キロを走り終え「もっと気持ち良く走れたらよかったけど、やっぱりそう甘くはなかった」と悔しさを口にした田中。一方で「私個人としては納得のいかない結果になったんですけど、でも、チーム兵庫としての姿勢を見せることが今日の私の目標だった。それはブレずにできたんじゃないかな」と振り返った。

 阪神・淡路大震災から、今月17日で30年を迎える。前日には、震災で教え子を亡くした渋谷優美コーチ(54)から当時の状況などを伝えられ、ほかのチームメートとともに聞き入った。30年前に思いをはせるとともに、今、自分にできることは何か――。自問自答をしながら、仲間にも言葉を発した。

 「震災を経験された方だけでなく、この30年間で日本全国で新しい災害があったり、世界では戦争などありとあらゆる苦しみがある。私たちは経験していないからこそ、何かを分かったようなつもりで走ってはいけない。何かを背負うと、逆に走りが潰れてしまう。私たちでさえも、人知れず苦しんでいる経験は誰しもある。だからこそ、1人1人がそれぞれの経験に胸を張って、ありのままの走りをすることが一番なのではないか、と伝えさせてもらいました」

 胸に「阪神・淡路大震災30年 1995・1・17」と刻まれたワッペンのついたユニホームを身にまとい、駆け抜けた都大路。結果には満足できなくても、兵庫の一員として覚悟と姿勢は示した。

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