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荒れる初場所 初日から照ノ富士がわずか1秒1で黒星 ちょんまげ大関“卒業”大の里も土

スポニチアネックス / 2025年1月13日 4時30分

<初場所初日>照ノ富士(右)を肩透かしで破る若隆景(撮影・郡司 修) 

 ◇大相撲初場所初日(2025年1月12日 両国国技館)

 場所後に横綱昇進を目指す2大関が順調なスタートを切った。九州場所で初優勝した大関・琴桜(27=佐渡ケ嶽部屋)は隆の勝(30=常盤山部屋)を寄り切りで下し白星発進。大関・豊昇龍(25=立浪部屋)も霧島(28=音羽山部屋)を退けた。3場所ぶり出場の横綱・照ノ富士(33=伊勢ケ浜部屋)は結びで若隆景(30=荒汐部屋)に、大関・大の里(24=二所ノ関部屋)は翔猿(32=追手風部屋)にそれぞれ敗れる波乱があった。

【照ノ富士 わずか1秒1の決着で場内騒然】

 わずか1秒1のあっけない決着。若隆景に負けた照ノ富士は騒然とする土俵上で悔しそうに首をひねった。

 立ち合いで右差しを狙って手を伸ばしたが、右足がついていかず体が前のめりになった。相手の右の差し手をたぐろうと試みるも、若隆景の肩透かしに横綱の巨体がばったりと落ちた。引き揚げる花道で「失敗した。当たってくるかと思った」とつぶやき、支度部屋では付け人が取材を断った。

 爆弾を抱える両膝などに加え糖尿病との闘い。6日の稽古総見で実戦稽古を開始し急ピッチで間に合わせたが、3場所ぶりの土俵はほろ苦いものとなった。過去に何度も修羅場を克服した不死鳥も33歳。横審の山内委員長は「極端に鈍いとか力がないというものではなかった気がする。今日のことは忘れて無心になってやること」と巻き返しを期待するが、不安だらけの復帰戦となった。

【大の里 初日に敗れるのは3場所ぶり】

 初めて大銀杏で臨んだ大関・大の里は黒星発進となった。立ち合いで突っ張っていくが、上体を起こされ、翔猿のタイミングのいい引き落としにバッタリと土俵に手をついた。初日に敗れるのは昨年7月の名古屋場所以来3場所ぶりとなった。

 ちょんまげ大関を“卒業”し、土俵入りから大歓声を浴びた。緊張は「特にないです」と振り返るも過去4戦全勝だった相手の引きを残せず、取組後は「もう一回集中して明日から頑張ります」と繰り返した。八角理事長(元横綱・北勝海)は「気持ちが上ずっていた。今までが順調すぎたのかもしれない」と評した。

 新大関で迎えた先場所は場所前の調整に失敗し、9勝に終わった。体調管理に気を配りながら正月も2日から始動し、追い込んできた。きょう2日目は過去4戦全勝と相性のいい元大関・霧島が相手。立派になった大銀杏姿で今度こそ白星をつかみ取る。

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