「ペリリュー」がアニメーション映画化 原作者・武田一義氏「自信を持ってお届けできるものになりました」
スポニチアネックス / 2025年1月16日 16時0分
太平洋戦争の激戦の地ペリリュー島で若者たちが何を想い、生きたかを描いた武田一義氏の漫画「ペリリュー―楽園のゲルニカ―」がアニメーション映画化され、終戦から80年を迎えた今年12月5日に公開されることが決まった。配給の東映が16日、ラインアップ発表会で明らかにした。
作品は2016年から21年まで「ヤングアニマル」誌(白泉社)で連載され、17年に日本漫画家協会賞最優秀賞を受賞。漫画家のちばてつや氏や作家の重松清氏ら作家やクリエーターから絶賛のコメントが寄せられて注目を集めた。
日本から南に3200キロほど離れたパラオにあるペリリュー島で太平洋戦争末期の1944年9月15日から11月27日にかけて激戦が繰り広げられた。当時、東洋一とうたわれた飛行場奪取を目的に襲いかかった4万人の米軍兵と、これを迎え撃った日本軍守備隊1万人が衝突。生き残ったのはわずか34人ともいわれる日本の若者たちを描き、三頭身の愛らしいキャラクターと壮絶な内容とのギャップも話題を呼んだ。
アニメーション映画化に当たり、監修と共同脚本という形で参加した原作者の武田氏は「脚本の完成までに、本当に長い長い時間をかけました。原作漫画は外伝を除く本編だけでも11巻、これをどのように映画に落とし込むか。原作のすべてを入れようとして味気ないダイジェストのようになってしまうのは、原作者としても望まないことです。原作の前半だけを丁寧に作りあげる案もありましたが、やはり物語的に少し物足りない。そして何より原作だけでなく、この作品にはベースとなる史実、80年前の戦争があります。そこで生きた人々がいます。様々なことに思いを巡らせた映画版の脚本は、原作ファンの皆様にも自信を持ってお届けできるものになりました。今はスクリーンいっぱいに生き生きと動く田丸や吉敷ら、愛すべき登場人物たちに早く会いたい気持ちでいっぱいです」とコメントを寄せた。
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