史上最多407Sの岩瀬仁紀氏 万感の殿堂入り「人に支えられて、ここまで来た」 歴代監督に最大限の感謝
スポニチアネックス / 2025年1月16日 15時31分
野球殿堂博物館は16日、今年の殿堂入りを発表。競技者表彰のプレーヤー部門で、中日の守護神としてプロ野球史上最多の通算407セーブをマークした岩瀬仁紀氏(50)が選ばれた。
岩瀬氏は「僕がプロに入ったのは1999年で大学、社会人を出てからだったので24歳でプロの世界に飛び込みました。今、こうやって殿堂入りしたという報告を聞いた時にうれしいと同時に大変恐縮だなとすごい実感といいますか、本当にいいのかなって気持ちになりました」と緊張した面持ちながら喜びを口にした。
そして「プロの世界に入ってですね、最初に星野(仙一)監督、山田(久志)さんに野球の厳しさを教わって、その後に落合(博満)さん、森(繁和)さんにその頃には抑えとして君臨できるような選手に育てていただいて、今があると思います。谷繁(元信)さんには技術であり、配球をたくさん学ばせていただきました」と歴代監督ら指導者に感謝の言葉を述べた。
その上で「とにかく言えることは、前だけを向いて日々過ごしていたと思います。こうやって記録をいろいろ作らせていただきましたけど、現役中に振り返ることはなかったです」とし「終わってみて、自分が1002試合、407セーブを挙げたことを実感したときに初めてよくこんなにやったなと思いました」と引退後に積み上げた数字の偉大さに気付いたと振り返った。
最後に「僕は本当に人に支えられて、ここまで来たんだなとすごく感じております」と周囲の支えに改めて感謝し「今日のこの日をいろいろお世話になった方に感謝とともにこの報告で恩返しとさせていただきたいと思います」と結んだ。
岩瀬氏は西尾東から愛知大、NTT東海を経て98年ドラフト2位(逆指名)で中日に入団。切れ味満点のスライダーを武器に1年目の99年からリリーフ投手として活躍し、リーグトップの65試合に登板して10勝を挙げた。
04年に抑えに転向。05年には当時プロ野球記録のシーズン46セーブをマークし、最多セーブのタイトルを獲得した。その後、最多セーブには計5度輝いた。
07年の日本ハムとの日本シリーズ第5戦は今でも伝説として語り継がれる。先発・山井大介が8回まで打者24人に抑える完全投球の中、1―0の9回に登板。見事打者3人で抑え、史上初の「完全試合リレー」を達成し日本一の胴上げ投手となり「人生で初めての、ものすごいプレッシャーだった」と振り返った。
14年7月26日の巨人戦で史上初の通算400セーブ、18年9月28日の阪神戦で投手としては初の1000試合登板を果たした。
先発登板はプロ2年目の1試合だけ。15年連続50試合登板、11年連続20セーブなどはプロ野球記録で、まさに「鉄腕」として一時代を築いた。
18年限りで現役を引退。通算成績は1002試合で59勝51敗407セーブ、防御率2・31。04年アテネ、08年北京五輪に日本代表として出場した。
岩瀬氏は候補2年目。1年目だった昨年は当選必要数に34票足りなかったが、今年は有効得票数349票のうち308票を獲得。得票率88・3%での殿堂入りとなった。
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