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王貞治氏 イチロー氏の野球殿堂入り「5年も待たなくて良かったんじゃ…」待望、初年度での選出称える

スポニチアネックス / 2025年1月16日 15時31分

ソフトバンク・王貞治球団会長

 野球殿堂博物館は16日、今年の殿堂入りを発表。競技者表彰のプレーヤー部門でオリックス、マリナーズなどで日米通算4367安打をマークしたイチロー氏(51=本名・鈴木一朗)が選ばれた。

 初代王者となった2006年第1回WBCで、選手、監督としてともに戦ったソフトバンク・王貞治会長がゲストスピーカーとして登壇。祝辞をおくった。

 「待ちに待ったイチロー君の殿堂入りの素晴らしい席に出席させていただきまして大変光栄に思っております。イチロー君の成績に関してはあえて言うまでもなく、皆さんの心の中にすみついているものだと思う」とし、「プレーヤー表彰」は現役引退後5年以上経過した人が選考対象となるだけに「あえて言うなら、イチロー君の場合は5年も待たなくてよかったんじゃないかと」と語って笑いを誘った。

 「それくらい…規則は規則なんでしょうけど。そういう意味で待ちに待ったという。日本中、アメリカでイチロー君のプレーを見た多くのファンの人も喜んでくれているんじゃないかと思う」と待望の殿堂入りを喜んだ。

 王会長は1995年からダイエー監督として現役時代のイチロー氏と対戦。「イチロー君はオリックスのバリバリのスーパースターでした。私もバッターですからバッターとして見ても、ボールとバットの芯を結ぶ天才だと。人間技ではないと思いました」と回想。

 「やはり、野球は芯と芯が当たらない限り、良い打球は出ない。それをどういう体勢に崩されても、結ぶということが他のバッターと比べて本当に違う。私は相手チームでしたので、大変痛い目に何度も何度も遭いました」と振り返った。

 その後、イチロー氏は日本野手初の大リーガーとしてマリナーズに移籍。「アメリカって、日本の人や海外の人をなかなか認めない国が、1年目のイチロー君の活躍に最優秀選手という賞を与えた。アメリカって思ったよりも捨てたもんじゃないなと思いを持ったりもしたくらい。アメリカは日本にそういうイメージを持ってるんじゃないかと思ってましたが、見事に覆されました」と述べた。

 「彼の存在っていうのは、成績も素晴らしいけれど守備もね。攻守走すべてにそろって、日本の野球っていうはすごいんだっていうのをアメリカの選手たちに与えてくれて。イチロー君が活躍してくれたことが、今の日米の野球のレベルがだいぶ近づいて、まだまだ差はあると思いますけど、ここまで近づいたのもイチロー君の功績が大だったと思います」と称え、「イチロー君の存在は霞むことがない。常に輝き続けていくと思います。今、高校生への野球もやってるという、野球への情熱もまた素晴らしい。ぜひ日本の将来、子供たちのためにも頑張っていただいて、やっぱり野球っていいんだっていう思いをみんなとともに共有して歩んでいってほしい」と結んだ。

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