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イチロー氏 プレーヤー表彰で殿堂入り 伝道師として「日本野球の力に」候補1年目での選出は史上7人目

スポニチアネックス / 2025年1月17日 4時32分

野球殿堂入り通知式 野球殿堂入り通知式で話すイチロー氏

 野球殿堂博物館は16日に都内で今年の殿堂入りを発表し、競技者表彰のプレーヤー表彰で日米通算4367安打のイチロー氏(51)が選ばれた。史上初の満票はならず得票率92・6%は歴代6位。候補1年目での殿堂入りは史上7人目となった。21日(日本時間22日)発表の米野球殿堂入りも確実視されている。プロ野球最多の通算407セーブを挙げた元中日の岩瀬仁紀氏(50)、元阪神の掛布雅之氏(69)に加え、特別表彰では元セ・リーグ審判部長の富沢宏哉氏(93)が選出された。

 野球への、何より未来を担う若者への愛にあふれていた。マリナーズに在籍した19年3月21日、東京ドームでのアスレチックス戦後に現役引退を表明。あれから2128日がたち、球場に隣接する野球殿堂博物館で、イチロー氏は感慨深げに言葉を紡いだ。

 「まさにこの場所。5年間、あっという間でした。ファンの方々がつくってくれたあの瞬間を支えに、引退後も野球に携わってきました。日本で9年、アメリカで19年。にもかかわらず日本の野球殿堂へ迎え入れていただいたことを大変感謝します」

 日米球界で残した数々の偉業は説明すら不要。球史、そしてファンの脳裏に鮮やかに刻まれている。伝説の天才打者から愛する野球の伝道師に――。引退後もイチロー氏にしかできない使命に全力で取り組んできた。

 「未来を担う子供たち、主に高校生ですけど、彼らとの出会いを通じて、それが僕の大いなる目標、モチベーションになっています」

 20年12月から全国の高校に足を運んで熱心に指導を続ける。危惧するのがデータやパワー偏重の傾向だ。「せめて子供たちが向き合う野球は純粋なものであってほしい。変えてはいけないものもある。そこを強く意識して子供たちと接していきたい」。そして「野球を通じて社会に出てからのきっかけになれば。ナメた子供は叱る。ナメた大人も叱る」と“イチロー節”も披露した。

 17日で95年の阪神大震災から30年。「当時は21歳。寮で眠っていたけど、初めて命の危機というか、これで死んじゃうのかもしれないと。初めて命について考えさせられた時間でした」。困難な状況から「がんばろうKOBE」を合言葉にオリックスは95年からリーグ2連覇、96年には日本一に輝いた。「神戸は今も特別な場所」と表現し、被災者としての経験を「子供たちに伝えていけたら」と話した。

 命あればこそ野球の素晴らしさを語り、伝えられる。「これからも自分なりに進んでいく姿が誰かのきっかけや支えになれたら。いつか分からないけど、自分が動けなくなるまで野球と携わって、何とか日本野球の力になりたいと考えています」。現役時代の背番号と同じ51歳。イチロー氏の伝道師としての未来に、終わりはない。(鈴木 勝巳)

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