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野球特待でなく成績特待で入学 高校時代の恩師・中村豪氏が語るイチロー氏「自信家でつるまない」

スポニチアネックス / 2025年1月17日 4時28分

愛工大名電時代のイチロー氏の恩師・中村豪氏

 ◇イチロー氏 野球殿堂入り

 イチロー氏を高校時代に指導した愛工大名電元監督の中村豪(たけし)氏(82)が祝福の声を寄せ、指導者として今後の活躍を期待した。

 他の強豪校にも誘われた中、愛工大名電を選んだのはプロに行くためだった。本人も父親も「甲子園ではありません。プロ野球選手にしてください」と言っていた。当時監督になって10人ほどプロに送り出しており“一番確率が高い”という選択だったと思う。3年後のことなんて分からなかったけど、ハッタリで「よっしゃ、任せておけ」と言った。

 中学時代の成績はほぼオール5。「野球特待」ではなく「成績特待」で入学した。自信家で周りとつるまない。出るくいは打たれるから、上級生にいびられたりすることはよくあったようだ。プロ入り後に2軍戦で先輩と対戦して「ボコボコに打ってやりました」と言っていたぐらいだから苦労したんだろう。

 練習も人前ではやらない。グラウンドの近くに元墓地だった所があり、ある時「幽霊がバットを振っている」と噂になった。正体はイチロー。寝られないと、夜中にそこでバットを振っていた。

 オリックスでは仰木監督はじめ人に恵まれた。あの頃は振ればヒット。「センター前ならいつでも打てます」と言うから「4打数6安打、打て」と冗談で言っていた。安打は中前が一番確率が高いというのが、私の持論。プロでも大きな試合では必ず中前狙いだった。09年WBC決勝の韓国戦のようにね。

 周りを引っ張るタイプではなく、主将にはしなかったけど、後から本人に「エースで4番で主将がやりたかった」と聞いたことがある。今後は監督をやってもらいたい。「俺は監督に向いてない」と言っているのを記事で見たけど、メジャーで監督をやっている姿をぜひ見たい。 (愛工大名電元監督)

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