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照ノ富士 自身を“反面教師”に若手を叱咤 ケガに苦しんだ経験は親方になってからも生きるはず

スポニチアネックス / 2025年1月18日 4時38分

15年、右足に包帯を巻いた状態の照ノ富士(左)と長谷川記者

 ◇照ノ富士引退

 【記者フリートーク】相撲をしていた私は、祖父母宅が名古屋場所で部屋を構えていた間垣部屋の近所だった関係で、よく稽古見学に行っていた。そこで出会ったのが11年に入門した照ノ富士だった。

 最初に苦悩する姿を見たのは、初めて大関になった直後の15年名古屋場所直前だった。右ふくらはぎの蜂窩(ほうか)織炎を発症。「まともに稽古ができない」とその時から、体は悲鳴を上げていた。それでも会えば、自分のことより、「また体でかくなっただろ?」「鳥取城北はどう?今誰が強いの?」と私やアマチュア相撲のことを気にかけてくれた。だからこそ、序二段まで落ちた際に、「筋力も落ちて力が入らない。お前も俺みたいになるなよ…。生活が大変になるぞ」と漏らした言葉は重く響いた。

 稽古場では、若手力士に熱心に指導するのが常だった。「前に出ろ。下がるとケガするぞ」。自身を“反面教師”に若手を叱咤(しった)。波瀾(はらん)万丈な相撲人生は、親方になってからも生きてくるに違いない。(立命大相撲部出身、現プロ野球広島担当・長谷川 凡記)

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