ドジャースこそ佐々木朗希「世界一の投手」への最適解 優れた育成システムに圧倒的先発陣
スポニチアネックス / 2025年1月19日 2時32分
◇佐々木朗希 ドジャース入り発表
佐々木の考えは終始ブレていない。「世界一の投手」に成長できる場所。それが大リーグであり、その球団こそドジャースだった。
入団時からロッテと、将来的なメジャー挑戦について話し合いを重ねてきた。佐々木が描いた人生プランは「日本一の投手」になって胸を張って海を渡るのではなく、少しでも若いうちにメジャーの育成システムで学び、鍛えられ、「世界一の投手」になること。獲得したド軍もまだ23歳の右腕に1年目からフル回転など求めはしない。登板間隔を空け、イニングや球数を制限して起用するはずだ。
優れた育成システムに加え、現在のド軍の投手布陣がその人生プランを後押しする。大谷、山本、スネル、グラスノー、ゴンソリン。いずれも他球団なら開幕投手を担える、サイ・ヤング賞候補が5枚そろう。佐々木が加わったことで先発6人制が現実的となり、その佐々木の立ち位置は現時点では「先発6番手」。最終候補だったパドレス、ブルージェイズでは、いきなり2、3番手の中軸を任されたかもしれない。成長する以前に、負担と重圧がのしかかる将来が透けて見える。
加えて大谷は10年、山本は12年、グラスノー、スネルは5年の長期契約を結んだばかり。佐々木はFAとなるまで、少なくとも6シーズンはド軍でプレーする。長期にわたって、最高の先輩たちの投球や調整を間近で見て、学ぶことができる。長期的に優勝を争うことができる布陣であることも、当然魅力だろう。
日本で一度も規定投球回をクリアできておらず、「大リーグ挑戦は時期尚早」という批判的な声もあった。だが、佐々木は自ら成長の道半ばであることを自覚している。日本で文句のない実績を残し、背中を押されて海を渡るというのは、過去の名選手たちと同じ歩みを求める身勝手な固定観念に過ぎない。メジャー挑戦が決まった際に佐々木は言った。「一度しかない野球人生で後悔のないように、世界一の選手になれるよう頑張ります」。まだ何の夢も実現していない。目指すべき頂点は、ずっとずっと先にある。(スポーツ部野球担当デスク・後藤 茂樹)
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