橋下徹氏 フジテレビのCM撤退ラッシュに「スポンサーは視聴者の意向、気持ちをある意味、代弁する…」

橋下徹氏

　元大阪市長で弁護士の橋下徹氏（55）が19日、フジテレビ「日曜報道　THE　PRIME」（日曜前7・30）に出演。タレントの中居正広（52）の女性トラブルに関し、17日にフジテレビの港浩一社長（72）らが臨時の定例会見を開いたことに言及した。

　番組では、冒頭ニュースで韓国・尹大統領逮捕を伝え、続いてトランプ次期米大統領を特集。その後、開始から1時間12分後の午前8時42分、梅津弥英子アナウンサーが「この1週間もさまざまなニュースがありました」と切り出し、17日の同局社社長の会見の模様をトータル6分弱報道した。

　橋下徹氏は「フジテレビは報道機関として、自らに厳しい姿勢を貫いていくべきだと思います」と指摘。第三者の弁護士を中心とする調査委員会の立ち上げについて「しっかり信頼を回復するために調査していただきたいと思うんですが、昨日ぐらいから、フジテレビへのCM、スポンサー企業が撤退するという報道が出ています。スポンサー企業はやはり視聴者のその意向、気持ちをある意味、代弁する役割を持っていると思いますので、今、フジテレビがやろうとしていることに関しても、やっぱり視聴者の信頼を十分に獲得できていないと思うんですね」と言い、「それが一種のスポンサー企業のCM撤退ということで、シグナルが出ていると思うんですよ」と自身の見解を述べた。

　そして、「僕もこの番組に出させてもらって、テレビ報道機関としてですね、企業の不祥事、特に政治家の不祥事、または疑惑に対しては、かなり厳しく追及してきたと思っています。であるからこそ、今、フジテレビがそういうように疑惑といいますか、そういうことを思われているんであれば、今までわれわれが言っていたのと同じレベルで厳しく、厳しい姿勢で臨まないと、なかなか視聴者の皆さん、自分たちにフジテレビは甘いのかって、そういうふうに思われてしまったら、信頼の回復なんかないと思うんですよ」と述べた。

　この日の「日曜報道…」でも、CM出稿を取りやめ「公益社団法人ACジャパン」に差し替えたスポンサーがあった。

　これまでに、トヨタ自動車が18日にフジで放映しているCMを当面差し止めると明らかにした。中居のトラブルを巡り、フジテレビ社員の関与が報道されていることなどを総合的に判断したと説明している。NTT東日本や明治安田生命保険、アフラック生命保険も同様の対応を表明。

　また、日本生命保険は19日の「千鳥の鬼レンチャン」と「Mr.サンデー」、20日以降の「めざましテレビ」のCMを差し止める。代理店関係者は「大手企業が撤退の動きを見せたことで他の企業も追随するようなことになれば、民放テレビ局にとって一大事」と話している。