太田光、性加害問題の「一番核心の部分」を指摘「ワイドショー自体がそうじゃない方向に持っていった」

「爆笑問題」太田光

　お笑いコンビ「爆笑問題」の太田光（59）が、19日放送のTBS「サンデージャポン」（日曜前9・54）に生出演。タレントの中居正広（52）の女性トラブルに関し、17日にフジテレビの港浩一社長（72）らが臨時の定例会見を開いたことに言及した。

　会見で港社長は第三者が入った調査委員会を立ち上げることを発表し、自らもその調査対象になっていることを明かした。また、「週刊文春」でフジテレビの現役女性アナウンサーがトラブルへの関与が疑われている幹部社員の設定した、中居との会食に同席させられたと告白したことに「そういうことはなかったというふうに信じたい」「全くないと私は思って信じております」と繰り返した。

　ただ、会見では「回答は控える」を連発。また、映像撮影禁止、ウェブ媒体や週刊誌の参加は認めないなど、制限を設けたフジテレビの姿勢にも批判が集まっている。

　番組では冒頭から中居の女性トラブル、さらにはフジテレビの緊急会見について30分以上にわたって取り上げ、デーブ・スペクター氏らが意見を述べた。

　太田は「ここ数年、ジャニーズ問題から性加害ってこの番組でもワイドショーでもやってたけど、結局、ワイドショーで松本（人志）さんの問題をやる時に弁護士が出てきて“これ、法廷では性加害があったか、なかったかが争点になります”って。少なくともこの番組ではそういう扱いをしていた」と振り返った。

　その上で「それは法廷での話であって、あの話の一番核心の部分は、それを拒否した人が人格を否定されるような暴言を吐かれ、謝らなきゃいけなかった。そのことが未だに傷になって残ってるってとこと」と指摘。「つまり、罪か罪じゃないかってことにワイドショーがここ数年ずっと、その2つの話にしてしまったってこと」と性加害問題について罪か否かをクローズアップし、その後に起きたトラブルなどを報じることが少なかったとした。

　

　太田は「実際に人間ってのは下衆な言葉で言えば、“やったか、やらないのか”の問題だよね。皆、ワイドショーがその話をした」と問題点を指摘し「そうじゃなくて、断った人たちが人間として扱われずに頭を下げなきゃならない状態で暴言を吐かれた。それが尊厳を傷つけられた。それはずっと傷として残るって事を訴えていた」とした。

　だからこそ「法律がどうなのか分からないけど、そこが一番重要な雑誌の争点だったのを我々ワイドショー自体がそうじゃない方向に持っていっちゃった一面も実はあったんじゃないかって僕は感じている」と性加害を直接受けた人だけでなく断った人も含め、どういった傷を受けたかを調査。そのうえでしっかりと報じるべきだったのではと、メディアの報じ方にも問題があったのではと持論を口にした。