「バキバキ童貞」ぐんぴぃ 怒りが原動力 童貞でも映画「怪獣ヤロウ!」初主演だ「ざまあみろ!」

映画「怪獣ヤロウ！」で初主演するぐんぴぃ

　「バキバキ童貞」として知られる、お笑いコンビ「春とヒコーキ」のぐんぴぃ（34）が初主演する映画「怪獣ヤロウ！」（監督八木順一朗）が31日に全国公開される。昨年はYouTubeチャンネルの登録者数が170万人を超え、人気ドラマにも出演。本業のお笑いでもコントのコンテスト「キングオブコント」で準決勝に初進出するなど勢いがある。そんなぐんぴぃに新境地に込めた思いを聞いた。（鈴木　美香）

　「去年もドラマで俳優の仕事を頂きましたが、ほとんど童貞役。キスを迫る童貞もあったりして、いろいろ演じました。今作の主人公・山田も童貞です（笑い）」

　“板についた童貞役”を演じるたびにネットでは愛のある“イジり”であふれる。所属事務所「タイタン」のお笑い学校入学前日に、偶然受けた街頭インタビューで「バキバキ童貞です」と自己紹介、これが面白動画として拡散され一躍ネット界の有名人に。YouTubeチャンネル「バキ童チャンネル」は幅広い年代の男性の熱い支持を受けている。

　今作で演じた山田は岐阜県関市の市役所観光課職員。市長から市のPRのため、ご当地映画の製作を命じられるが、オーダーは“ご当地映画らしい作品”。ステレオタイプを求められることに疑問を抱き、幼いころからの夢だった怪獣映画を作ろうと動き出す役どころだ。

　「山田には夢と怒りがあるのがいいと思いました。復讐（ふくしゅう）、怒りって原動力になると思っています。僕も童貞だとこれまで見下してきたヤツらへの復讐で生きているので、そこが凄くフィットしました。俺が映画主演できると思わなかっただろ！ざまあみろ！」

　八木順一朗監督から「もっと激しく演じていいです」と幾度か求められ、試行錯誤しながら本番ではド迫力の演技を披露。体重120キロの巨漢が、たとえ笑われようとも、夢を信じ、はみ出さんばかりにスクリーンで暴れ回る。そんな信念に真っすぐなド迫力の姿に試写会では涙する観客が続出した。

　「満たされてないから大きな夢を追える。僕もでっかい夢を輝かせたくて精神を保っています。監督に引き出してもらい、思い切り演じられました」

　昨年はキングオブコントで準決勝進出。「事務所のレベルが高いのでタイトルを獲りたいです」と本業での夢は定まっている。一方で「童貞を卒業したい。助けて～」とも。今作では市長秘書役で菅井友香（29）がヒロインを務めた＝写真＝がお近づきにはなれなかったようだ。「ロマンスがしたい。（菅井も）とてもいい人だったけど自分からしゃべれなかった。連絡先交換なんてどうやってするの？熱愛して直撃取材されてえ～」。大きな体から心の叫びが噴き出した。

　≪“先輩”脱童貞に怒「“巨星墜つ”です」≫ぐんぴぃにとって昨年末にも怒りの炎を燃やす出来事が起きていた。“童貞の先輩”お笑いコンビ「カカロニ」栗谷（35）が会社員女性との交際を発表。「年末に招集されて行ったら“童貞を卒業しました”という宣言で。事務所を通じて発表しますというお知らせでした」。この様子をぐんぴぃは動画で撮影。「僕は怒らずにいたつもりでしたが、動画を見ると怒っていますね。“巨星墜（お）つ”です。お幸せにとは思うんですけど、末路を見せてもらおうかなと」と不敵な笑みを浮かべていた。